「Believe in myself」から進化を遂げた「Believe in ourselves」

数々のアニソンを歌い人気を博してきたLiSAさん。

ギターの効いたロック調の楽曲は聴く人の気分を盛り上げてくれます。

そんな彼女が、アーティスト人生の一つの区切りとして書いたのが「Believe in ourselves」です。

ショートバージョンではありますが、MVも公開されました。

映像は2018年に行われたアジアツアーのものなのだとか。

これまでのLiSAさんにあった激しい感じではなく、軽やかでカジュアルな印象の楽曲が印象的ですね。

これからの未来に向かって走り出せそうな1曲です。

そんな「Believe in ourselves」というタイトルを和訳すると、「私たち自身を信じる」となります。

なんだか意味深な感じのするタイトルです。

LiSAさんが「Believe in」をタイトルにつけるのはこれで二度目。

実は以前に「Believe in myself」というタイトルの曲をリリースされていました。

つまり、「私自身」が「私たち自身」へと進化を遂げたということになります。

いったいどういうことなのでしょうか!?

「私」はLiSAさんご自身のことなのでしょうが、他に誰が含まれているのかも気になります。

みずみずしい曲に彩られた歌詞の意味を紐解いてみましょう。

LiSA初のベストアルバムを飾る曲

LiSA【Believe in ourselves】歌詞を徹底解説!キミに一緒に来て欲しい理由は?の画像

「Believe in ourselves」は、2018年にリリースされた初のベストアルバム「LiSA BEST -Way-」の収録曲です。

同じ日にまた別のベストアルバム「LiSA BEST -Day-」もリリース。

それぞれ初週オリコンランキングで、1位と2位を独占するという快挙を遂げました!

1位と2位を独占することももちろん凄いのですが、それ以上に素晴らしい記録があるのです。

当時の時点で女性アーティストがベスト盤で1位と2位を独占したのは、4年8カ月ぶりとなります。

しかもそれを達成した女性アーティストは、LiSAさんを含めて僅か4組だけ!

アーティスト史に名前を刻んだと言っても過言ではありません。

そんなベスト盤の中でも重要な位置にあるのが「Believe in ourselves」なのです。

一体何を歌っているのでしょうか。

早速歌詞を見ていきましょう!

人生色々

「Believe in ourselves」の歌詞は、LiSAさんの思いの丈がぶちまけられています。

それはまさに「これで死んだっていい!」というほどのものだったそうです。

決して楽なものではない音楽活動での、色々な感情が混ざり合っているのでしょう。

ということは、歌詞を読み解くことでアーティストとしての彼女の思いが分かるかもしれません。

それはこれまでの道のりを振り返るものなのか。

それとも、これからの展望を見上げる決意なのでしょうか。

新たなステージに立つLiSAさんの言葉を聞いてみましょう。

かつて嗅いだ匂い

一瞬だけ懐かしい匂いが僕の横かすめた これはいつだったっけ?知らない
少年はそうやって大人になる 大事な言葉だけ 忘れないようにしながら

出典: Believe in ourselves/作詞:LiSA・田淵智也 作曲:田淵智也

ずっと昔、どこかで感じたことのあるモノ。

歌詞ではそれを匂いと述べています。

匂いでなくても子供の頃に感じた懐かしい何かって、思い当たる人が多いのではないでしょうか。

それを成長した今再び感じた時、自分が今あの頃から成長したのだと実感します。

それを繰り返しながら、人は大人になっていくのです。

これは単に年をとるのではなくて、心が成長していっていることのように感じられます。

この匂いというのは、初心の頃周りに取り巻いていたものなのかもしれません。

初心に帰るのではなくて、初心を抱いていた頃を思い出させるきっかけ。

ただし、歌詞では記憶が曖昧なようです。

ということはアーティスト活動を始めた時ではなく、もっとその前のものでしょうか。

夢見ていた子供の時期という可能性もありますね。

死に物狂いで走り抜ける道のりは、まだ道半ば

悲しかったり 傷ついたり ずっとこんなことばかりかな
それでも歌った 愛だって知った 諦め悪いけど 光を目指すよ

出典: Believe in ourselves/作詞:LiSA・田淵智也 作曲:田淵智也

音楽活動をしていた時の辛い思い出がにじみ出ています。

音楽活動は単に会社に行くようなお仕事とは全く違う筈です。

実力がものをいう世界なので、想像を絶する苦労や試練があったでしょう。

自分が傷つけられるだけではなく、自分が傷つけてしまうことだってあります。

それは誰の人生でもあることでしょうが、歌っているとそんなことが続いてしまうのでしょうか。

しかし、彼女はそれでも歌うことをやめませんでした。

この「愛」というのが、辛いことよりもはるかに大きいものだったからなのでしょう。

「歌うことを愛している」のか、「歌うことで愛を感じる」のかはここでははっきりと分かりません。

両方という可能性もあります。

歌うことを愛しているからこそ、歌手を務めることができるような気もしますが…。

ともあれ、この「愛」のためにもっと頑張ろうと思えているようです。

その先にある、更なる成功に向かってひた走る。

そうしてここまで来たものの、まだまだ道半ばなのでしょう。

キミに届けたい

聴いてほしい声が ほら こんなにある
一小節じゃ 三分間とかじゃ 伝えられない だから一緒に来てほしいんだよ
響けこの想いが ああ 本当のまま
褪せない様に 消えない様に 願うよ せめてキミに せめてキミに

出典: Believe in ourselves/作詞:LiSA・田淵智也 作曲:田淵智也