「木枯らしに抱かれて」
20枚目
「木枯しに抱かれて」(こがらしにだかれて)は1986年11月にリリースされ、小泉今日子にとって20枚目のシングル曲です。
この曲はアルフィーの高見沢俊彦が作詞作曲した楽曲。
小泉今日子自身が主演した東映映画『ボクの女に手を出すな』の主題歌として抜擢されました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E6%9E%AF%E3%81%97%E3%81%AB%E6%8A%B1%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%A6_(%E5%B0%8F%E6%B3%89%E4%BB%8A%E6%97%A5%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%9B%B2)
オリコンチャート週間3位!オリコンチャート1987年度年間11位!ザ・ベストテンでも1位!という輝かしい成績を残した曲でもあります。
その実績のおかげで1987年の「第38回NHK紅白歌合戦」にも出場しました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E6%9E%AF%E3%81%97%E3%81%AB%E6%8A%B1%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%A6_(%E5%B0%8F%E6%B3%89%E4%BB%8A%E6%97%A5%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%9B%B2)
それでは「木枯らしに抱かれて」の切ない世界を見ていきましょう!
「木枯らしに抱かれて」の歌詞
深掘り
出逢いは風の中 恋に落ちたあの日から
気づかぬうちに心は あなたを求めてた
泣かないで恋心よ 願いが叶うなら
涙の河を越えて すべてを忘れたい
せつない片想い あなたは気づかない
出典: 木枯らしに抱かれて/作詞:高見沢俊彦 作曲:高見沢俊彦
恋に落ちてしまった心情を歌っています。2人の出会いは風の中ですから屋外でしょうか。一目惚れかもしれません。
この「風」というのは「自然に吹いている風」という意味もありますが、人生の流れという意味の「風」かもしれませんね。
何れにせよ、「風の中」という表現は2人の出会いをフォーカスするのに秀逸な表現です。
好きになってしまったのであなたを求めています。でも、その願いは届かないので泣くしかありません。
「涙の河」という言葉が涙の量を表しています。どれだけ涙したのでしょうか。
片想いなので告白はしていません。そして、この私の片想いの気持ちにあなたは気付いていません。
あなたにバレないように私が意図的に好意を隠しているのか。
それとも、好意を表現していますがあなたが気付いていないのか、どちらか分かりませんが切ない状況には変わりありません。
こんな片想いでつらいのならすべてを忘れたいと思っても仕方がないですね。
あなたの背中見つめ 愛の言葉ささやけば
届かぬ想いが胸を 駆け抜けてくだけ
哀しい程の星空に 天使の声がする
あきらめきれぬ恋でも 夢は見ていたいのよ
せつない片想い あなたは気づかない
出典: 木枯らしに抱かれて/作詞:高見沢俊彦 作曲:高見沢俊彦
あなたの背中に愛の言葉をささやいていますが、この声は非常に小さくあなたに聞こえないような声ですね。
むしろ意図的に聞こえないように言葉を発しているということでしょう。
愛を伝えたいのに伝えられないもどかしさと切なさ。胸が痛くなっているようです。
あなたを想い過ぎているので胸も痛くなるはずです。
星空はキラキラと輝いているけど、私の心に光はありません。天使の声とはなんでしょうか。
おそらくこの声は「この恋をあきめないで!」という声かもしれません。
もしかしたら、この片想いは絶対に成就しないのではないでしょうか。
絶対にダメと分かっていても好きになったことをあきらめられません。
「夢を見ていたいのよ」という表現がそんな切ない状況を暗示しているのではと考えます。
やっぱり、あなたは気づかないと歌います。
しかし、この絶対に成就しない関係だからこそ、あなたは気づかないふりをしているのかもしれません。
私を傷つけないために、私の気持ちにあなたは本当は気付いていますが、気づかないふりをして気遣いをしているという可能性もあります。
何れにせよ、この2人の結末はハッピーエンドでは終わらなさそうです。
せつない片思い あなたは気づかない
恋人達はいつか 心傷つくたび
愛する意味を知る 涙・・・ やさしく
その手に確かな夢をつかんで
白い季節の風に吹かれ 寒い冬がやって来る
激しく燃える恋の炎は 誰にも消せないの
せつない片想い あなたは気づかない
せつない片想い あなたは気づかない
出典: 木枯らしに抱かれて/作詞:高見沢俊彦 作曲:高見沢俊彦
「恋人達はいつか心傷つくたび愛する意味を知る涙・・・ やさしく」の部分ですが、付き合っている恋人であればお互いに傷つくこともありますよね。
しかし、片想いのままではそれすらもないのです。傷つけ合うことはないのですが愛し合うこともないのです。
非常に胸に刺さる切なさを歌っていますね。泣きそうです。
歌詞の世界は秋でしょうか。冬になる直前の冷たい風が吹いています。私の心にも冷たい風が吹いています。
私の心には誰にも消せない恋の炎が燃えているのです。しかし、この炎にあなたは気づきません。
片想いの感情で胸が押しつぶされそうです。
「木枯らしに抱かれて」の切ない歌詞の世界観はいかがだったでしょうか。
届かない想いに思わず涙してしまう感情を表現していましたね。
秋に聴くにはピッタリの曲です。木枯らしの中で聴きたいですね。