君の日々に降り注ぐ憂鬱は
陽だまりの毛布で包んであげたい
まっすぐな無邪気さを
ずっとなくさないでね
出典: 幸福なわがまま/作詞:みあ 作曲:堀江晶太
最後の”ずっとなくさないでね”が、なんとも切なく響きます。
どこか達観した別れの一言のようです。
私の君に対する愛情は変わっていないのは、前のニ行で表現されています。
君と過ごした時間を懐かしむように、優しい別れの言葉を告げているのかもしれません。
二人の関係が変化したことを物語っています。
強い後悔
月明かりだけが灯る狭い部屋
君の面影を手でなぞりながら
小さく呟いた
「あのとき触れてたら」
「あのとき触れてたら」
「あのとき触れてたら」
「あのとき触れてたら」
出典: 幸福なわがまま/作詞:みあ 作曲:堀江晶太
これだけ「あのとき触れていたら」を繰り返すということは、私の強い後悔を感じます。
”君の面影を手でなぞりながら”の一文に、もう触れることができない現実への悲哀がにじみ出ています。
二人の関係は終りを迎え、あのときこうしていたらもっと一緒にいられたのに、といった後悔。
別の道を行かなければいけないことへ、まだ整理がついてない私の動揺が見てとれます。
成長した私
たとえばいつか君が新しい
美しい世界を生きるときも
君の左胸で幸せ願わせて
忘れないでいてほしいの
なんて、わがままかな
出典: 幸福なわがまま/作詞:みあ 作曲:堀江晶太
君との別れを受け入れられた私の成長が見られます。
もう一緒にいることはできないけれど、君の幸せはいつも願っているし、願わせてほしい。
それほどまでに大好きだったということでしょう。
できることなら、私のことを忘れないでほしい、というわがまま。
決して言葉にはできないけれど、心の中に仕舞った願い、純愛の終わりです。
君は何に怯えているの?
具体的な何かということではなく、何に対しても臆病な性格を表現しているのではないでしょうか。
自分に自身がなくて、自分から何かを発することが怖くて仕方ないから俯くことしかできない。
「こうなったらどうしよう…」と、心配ばかりが先に立つから怯えてるように見えてしまいます。
自分への自身のなさに怯えていると言い換えてもいいと思います。
でも、裏を返せば、とても繊細で周りに気がつく優しい心の持ち主ともいえます。
だからこそ、私にはそんな君の心に気づいて惹かれていったのでしょう。
君の目に映る世界は何色に?
私という存在を知ることで、自分と同じ色を見たのではないでしょうか。
ずっとなにかに怯えていた君が、自分と同じ色を持った私に出会ったことで、世界は鮮やかに彩られたはずです。
自分しか分からないと思っていたことが、私と共有できて共感してもらえた歓びの色。
そして、別れがやってきて私がいなくなった世界に残された色。
それでも、出会う前のような色彩ではなく、もう少し違った色あいになっているのではないでしょうか。
ポップなMV
イラストレーター・ダイスケリチャードが、ボーカルのみあをイメージして描き下ろしたカワイイMVは必見です。
キャッチーでポップなサウンドに、文字通りカラフルでポップな彩りを加えています。
ボカロP系のMVの特徴でもある、アニメのようなイラストに歌詞が次々とデザインされていくMV。
切ない歌詞ではありますが、思わず身体が動いてしまう楽しいMVになっています。