まずは動画から!

今回紹介させていただきます曲は「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」の「ソメイヨシノ」

堂本剛が2005年冬に始動させたプロジェクトです。

まずはこちらの動画をご覧になって、一気に世界観に引き込まれましょう!

彼の歌声、ピアノやバイオリンの音、シャンデリアの光、満開の花が調和しています。

「ソメイヨシノ」の深すぎる歌詞を考察!~1番~

それでは「ソメイヨシノ」の歌詞を独自考察していきましょう。

まずは1番です。

「桜ソング」の概念を覆す始まり

叫ぶ声がまた墜落した…

出典: ソメイヨシノ/作詞:ENDLICHERI☆ENDLICHERI 作曲:ENDLICHERI☆ENDLICHERI

別れの切なさや美しさが歌われることが多い「春」を象徴づける「桜ソング」

…という先入観を持って聴くと、この出だしの歌詞に驚くことは間違いないでしょう。

気持ちをどん底に突き落とされるような、暗い感情が滲みでた一節

叫んでいる間はきっと命(もしくはそれに近いもの)があったはず。

それが墜落するということは、何かしらの「終焉」を迎えたということかもしれません。

ソメイヨシノであれば、ピンク色の花弁が散り、枝と若葉だけになってしまった姿でしょうか。

春という季節の終わりを、誰かとの別れに重ねたとも考えられます。

確かに春と言えば「三寒四温」という言葉があるように、天気が変わりやすい印象がありませんか?

天気もポカポカ気持ち良くなってきて花が咲くかなと思えば、翌日は突然寒い雨の日ということも。

まるで「山あり谷あり」と言われる人生のようですね。

そんな春の終わりは、「夏の始まり」とも「梅雨の始まり」とも言い難い、微妙な時期。

既に寒さはなくなっており、暑いのは暑いんだけれど…夏とまでは言えない。

際立った特徴もなく例えようのない日々の中、スーッとゆっくりフェードアウトしていく春

この曲のテンポに絶妙にマッチしています。

具体性、一切なし

この眼がこの滴を 零す意味を
誰か教えてはくれませんか?
誰も知らない ぼくも知れない

出典: ソメイヨシノ/作詞:ENDLICHERI☆ENDLICHERI 作曲:ENDLICHERI☆ENDLICHERI

この歌詞の最後の4文字は一見「知ることができない」という意味にだけ捉えがちです。

しかしこれは「得体の知れない」という意味も掛けているように思えませんか?

1行目に綴られているものはとりあえず「涙」ではあるのでしょう。

どのタイミングで、何が鍵刺激となり、落涙に至ったのか…。

これが花粉症であったら理由が単純明快で楽なのですが、さすがにそうではないでしょう。

「〇〇が△△だから。」と一言で単語を埋めて答えられる要因ではなさそうです。

何か大きな流れを感じ取ったのでしょう。

それに対して、条件反射的に涙が出たのかもしれません。

「本能」に近いものでしょうか、そうであれば理由の説明など不可能でしょう。

この歌詞だけでは特定は難しいですね。

「きみ」とは?

理由がないから 拭えなかったよ
きみもそうなの? 抱いてあげたい

出典: ソメイヨシノ/作詞:ENDLICHERI☆ENDLICHERI 作曲:ENDLICHERI☆ENDLICHERI

この歌詞の2行目に初めて出てくる、自分以外の人物を表す言葉。

他の誰かもなぜか泣いているということでしょうか。

ほんのつい最近、恋人と別れたばかりの主人公だとしたら…。

別れた実感が湧いていないから、ふと流れ出た涙の理由が分かっていないのかもしれません。

しかし「別れた」という事実は認知しており、恋人を「抱く」ことができないのでしょう。

そして相手も泣いているとなれば、その別れ方が相当に辛いものだったのではないでしょうか。

「きみ」は擬人法?