RIZEの「SILVER」とは?
「SILVER」は2017年3月1日に発売されたRIZEの20作目のシングルです。
アニメ「銀魂.」の烙陽決戦篇のEDとしても話題になったこの曲。
RIZEのベーシストであるKenKenは以前から銀魂ファン。
実は、7年前くらいに「銀」というOP曲と「魂」というED曲を作っていたとか。
20周年のタイミングでバンドがEPICレコードジャパンに戻った際に、そのことを知っていたスタッフからKenKenに話が来たそうです。
KenKenが銀魂が大好きだということを知っていたメンバーは力を貸して欲しいと嘆願するKenKenに快諾。
そして、できたのがこの曲だそうです。
曲名の「SILVER」はOP曲にしたいと思っていた方がこの曲になったからですね。
そう、元は「銀」という曲だったんです。
では、そんなKenKenの熱意から生まれた「銀魂.」のED曲、まずはMVからチェックしていきましょう!
日本の美と剛がここに!RIZE「SILVER」のMV!
銀魂でおなじみのアイキャッチのリフをオマージュした「SILVER」。
MVではアニメで描かれる侍魂や、日本の職人たちが守ってきた伝統を彷彿とさせる鍛刀の様子などが楽曲のビートとリンクしています。
研ぎ澄まされた強さが光るMVですね。
322話、筆者も何度も繰り返し見た回ですが、松下村塾でかつて学びを共にし、攘夷戦争を経て別々の道を歩いて来た4人が集ったシーン。
そこにKenKenのベースから始まるイントロが流れ出し、そのままエンディングへと向かうんですよね。
本当にたまらないシーンで、この曲を聴くとライブで生で聴いた時とそのシーンのどっちかが再生されます(笑)
ちなみに最初に書いたようにもともとオープニングにしたいと思って作った「銀」が元になっている本作。
イントロはあのお馴染みのロゴが出てくるイメージで作られているそうですが、4人の武器が映し出されるEDの映像とも合っていましたよね。
銀魂に描かれる護(まも)るための刀であり力というテーマとも共鳴しているようなこの曲だからこそ、あの映像になったのではないでしょうか。
では、次はそんな「SILVER」の歌詞を解釈していきましょう。
RIZE「SILVER」の歌詞を解釈!
RIZE、そして、あの四人が帰ってきたということを示す四字熟語
爆雷再来 捲土重来
空を越え山を越え 都へ 東奔西走 朝から晩まで
時を駆け抜ける今 名を残せ 未来永劫 世界の果てまで
わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい
戦わねばそこで終わる
わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい
守るヤツが居る 花が散る時 花は舞う
出典: SILVER/作詞:JESSE 作曲:KenKen
「捲土重来」の意味を知っていますか?
人や馬などが土を巻き上げることを「捲土」と言い、その勢いを想像していただければわかると思います。
「捲土重来」とは戦況などから一度撤退して勢力を蓄え再び攻め返すことから転じて、一度失敗した者が凄まじい勢いで盛り返すことを意味します。
「爆雷再来」という言葉から、7年ぶりのアルバムを引っさげて戻ってきたRIZE、そして、これから巻き返していくことを意味しているのでしょう。
「帰って来たサンダーボルト」の歌詞にもあるように成功や過ちを繰り返して、今こそ復活の狼煙をあげる時だということですね。
しかし、この歌詞はRIZEだけでなく、銀魂のストーリーとも合っていますよね。
322話、高杉がようやく目覚め、坂本も到着したシーン。
4人が揃って、今から反撃だというところでこの曲が流れるところを思い出していただければと思います。
守りたい人、守りたいものがある時、たとえ散ろうともその姿はとても美しい。
戦わないで終わるなら、歴史に名を残すくらいの爪痕を残すつもりで戦おうという心意気が歌われた歌詞。
本当にJESSEの想いと銀魂がシンクロした歌詞ですね。
続きの歌詞も見ていきましょう。
変わる世の中で変わらないものを守る
Ah 大事なものがある
Ah Ah 変わらないものがある
Ye ye 君と生きる事 君を守るよ
I’m here to fight for you, Today
出典: SILVER/作詞:JESSE 作曲:KenKen
10年を経てようやく集まった松下村塾の4人。
再び共に戦うのは、変わっていく世の中、そして戦況の中でも、変わらず大切な、守りたいものがあるからです。
それは自分たちの魂と、その魂が守りたいと願ったもののことでしょう。
RIZEも変わらないものの為に今日も演奏を続ける。
戦い続ける姿と意味を背中で語るような歌詞ですね。
銀という色が表すものとは?
(万能一心, 震天動地, 剣抜弩張)
SILVER色が表す 強く鋭く 優しさ混ざる
SILVERものが表す むらがなく 変わる事なく光る
錆びる事なく 色は褪せなく 黄金の道 選ばず羽ばたく
心臓が今日止まっても 魂が折れぬ様に今日も
高く舞う
出典: SILVER/作詞:JESSE 作曲:KenKen
「万能一心」とは、たくさんの才能に恵まれていても、努力する心がなければ、何事も成就しないという意味。
何をするにも真心がなければ意味はないという意味でも使われますよね。
タイトルに"魂"とつくように、心を重んじる部分が強い銀魂にぴったりな言葉でもあります。
また、「剣抜弩張」は戦いの前の張り詰めた空気などを指しますが、雷が鳴る前の空や、バンド演奏の前の空気など、RIZEとも繋がる部分がありますね。
そして、この部分は銀の生成法などから影響を受けている歌詞。
安定した元素である金は自然でも単体で存在しているのに対し、銀は輝銀鉱・輝銅銀鉱などの鉱石としても存在しています。
そのことからでしょうか、強く鋭い光を放ちながらも、優しさを持ち、不器用ながらも人々と交わって生きる銀さんの姿に重なるような歌詞ですね。
また、銀メッキを施すことで、錆びにくく、色も褪せないという特性からも、金を目指すのではなく銀として自分の道を生きる。
一番ではなく唯一を選ぶ生き方ですね。
そんな意味合いが込められているように解釈できます。
死地へ向かうことを愚かと言われても、ここで行かなければ魂が折れてしまう。
煉獄関での銀さんの名言を思い出すような歌詞ですが、この部分も前の歌詞のように自分の道を貫く大切さが歌われているように感じますね。