本作品について
まずはこちらのリリックビデオをご覧ください。
ご覧いただいたように英語やイタリア語で彩られた歌詞を、荘厳かつ重厚なコーラスと共に歌い上げています。
厳しい現実や凄惨な理不尽さを表現しながらも、希望を指し示しさらなる明日へと歩ませてくれる。
そんな力強い作品となっているのはアニメ「ゴブリンスレイヤー」の世界観を投影しているから。
ここからはこの作品からどんなことが感じられるのか、アニメストーリーと関連付けて解釈してみます。
それでは早速参りましょう。
リリックビデオならではの深い歌詞
アニメ「ゴブリンスレイヤー」について少しだけ触れてみましょう。
主人公穢された過去を払拭するように、ただひたすらとゴブリンを退治し続ける毎日を送っています。
耐え難い出来事がありゴブリンを徹底的に排除すると誓った主人公。
そんな主人公の心にも、現れた女子僧侶との出会いによって少しずつ優しさを取り戻していきます。
そして徐々に仲間たちとの調和が芽生えるようになるのです。
彼らは種族の域を超えて結束し、そこには信頼が生まれるようになりました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴブリンスレイヤー
歌詞を考察してみよう
タイトルにもなっている「Within」とは？
英語で「内側に」「心の底に」という意味合いが込められている言葉です。
歌詞内では、「From within」と繰り返し表現されています。
「心の底から」と和訳されているこの言葉は、主人公の内面に強く訴えるものです。
この言葉は非常に印象的かつ荘厳とした雰囲気の中、戒めのようにも聴こえてきます。
それは粛々と、悪鬼のみを滅ぼす彼の元にも届くように、と。
では注目の歌詞をみていきましょう。
さまざまな解釈が生まれる歌詞、主人公の内面について
Let out your strength from within, from within
Then you will begin to appreciate the hope
In this graceful world
出典: Within/作詞:モモカシュー 作詞:モモカシュー＆笠井大和
【和訳】
力を注げよ 心の底から 心の底から
さすればこの優しい世界に満ちる希望に
感謝し始めるだろう
【解説】
厳しくも辛い過去に打ちのめされ、自分を許すことが出来ない毎日。
後悔しか無い人生だった主人公の毎日も心の底から前へ向かう決意をすること変わっていきます。
共に歩む者たちや大切にしたい人がいることに気付くことが出来るのです。
それがこれからの生きる希望であり、これからは誰かを守れる存在でもあると自覚できます。
主人公は憎悪から希望に満ち溢れた毎日に気付くことに、感謝するようになるでしょう。
今までは気付くことが出来ずにいた、そんな当たり前で優し気な世界に再び触れることが出来る…。
このような解釈で本作品の歌詞を読み進めていきます。
Breathe in the waters, the clouds, and the dews
Put out the fires taking control over you
Poke down a hole, bury a sapling
Flourish, let it flourish
Hearts shall become a forest
出典: Within/作詞:モモカシュー 作詞:モモカシュー＆笠井大和
【和訳】
水を 雲を 露を吸い込み
君を支配する炎を鎮めよう
指で小さな穴を開け 苗木を埋めて
咲かせて 咲かせて
心は森になる
【解釈】
主人公の荒れ果てる内面を謳う歌詞となっていますが周辺の優しさや希望を「水、雲、露」と表現。
それらをもって主人公の内面に渦巻く憎悪の炎を鎮め、その荒涼の大地に少しずつでいいから穴を空ける。
受け入れる体制をつくり、優しさや希望の種を自身の内面にも蒔こうと伝えているように感じます。
今まで他者を信頼することも出来ず、後悔と憎悪に満たされ荒れ果てた大地となっていた彼の心。
やがて花が咲き、枯渇していた心が優しさや希望で満たされるようになります。
解釈の難しい歌詞もあり
