天童よしみ「夕月おけさ」ってどんな曲?

「夕月おけさ」(天童よしみ)がカラオケで人気!曲のモチーフの「おけさ」って何?歌詞の意味を徹底解釈!の画像

2017年1月18日にリリースされた「夕月おけさ」天童よしみ77枚目のシングルで、芸能生活45周年を記念して発売されました。

水森英夫天童よしみ楽曲を提供するのは「命のかぎり」(2006年)以来8年ぶりとなります。

水森がいろいろなパターンで5作書いた中で、天童よしみ一番マイナー調の曲を選びました。

同じくマイナー調だった前作「女のあかり」(2016)が、予想外に反響が大きく、これからの演歌はスケール感のあるマイナー調を歌いたい、と思ったのだそうです。

知ってるようで実は知らない天童よしみのプロフィール

「夕月おけさ」(天童よしみ)がカラオケで人気!曲のモチーフの「おけさ」って何?歌詞の意味を徹底解釈!の画像

1954年生まれ、和歌山県出身の天童よしみ(本名:吉田芳美)は、歌好きの父親の影響で幼いころからのど自慢大会に出場しました。

初のテレビ出演だった「素人名人会」(毎日放送)で歌った「可愛いベイビー」で名人賞を受賞したのです。

「日清ちびっこのどじまん」(フジテレビ)への出演がきっかけで、フジテレビ系アニメ「いなかっぺ大将」の主題歌を歌うことになりました。

16歳でアニソン歌手デビュー

「夕月おけさ」(天童よしみ)がカラオケで人気!曲のモチーフの「おけさ」って何?歌詞の意味を徹底解釈!の画像

1970年、吉田よしみ名義で「大ちゃん数え唄/いなかっぺ大将」をリリース。

「いなかっぺ大将」とは、青森から一流の柔道家を目指して上京した主人公・風大左衛門(かぜだいざえもん)がネコのにゃんこ先生とともに修業(?)に励む物語。

1970年10月からテレビ放送され、その後何度も再放送されました。

リアルタイムでご覧になったことがなくとも、再放送で見たという方も少なくないのではないでしょうか。

ちなみに大左衛門のVCは「ドラゴンボール」でお馴染みの野沢雅子ニャンコ先生愛川欽也が演じました。

天から授かった童

1972年、「全国歌謡選手権」(讀賣テレビ)で10週連続勝ち抜き、7代目グランドチャンピオンに輝いた吉田よしみ。

同番組の審査員だったルポライターの竹中労が作詞した「風が吹く」でデビュー。

現在の芸名は、竹中労が「天から授かった童(わら)」から「天童」と名づけました。

しかし、その後10年以上鳴かず飛ばずだった天童よしみ。一度は引退を考えましたが両親の説得で思い留まります。

そして1985年、テイチクレコード移籍第一弾シングル「道頓堀人情」がジワジワとヒットしました。

全国300カ所以上もの営業をこなし、有線からヒットの火が点きました。

1993年、念願だった「NHK紅白歌合戦」に出場。1997年から2017年まで連続21回(通算22回)出場しています。

よしみちゃん人形が大ヒット

「夕月おけさ」(天童よしみ)がカラオケで人気!曲のモチーフの「おけさ」って何?歌詞の意味を徹底解釈!の画像

1998年、当時、新型インフルエンザが大流行し天童よしみは魔除け代わりに「よしみちゃん人形」を1000人に無料配布しました。

これが話題となり、若い世代にも「かわいい」と評判になりました。

2009年には10年ぶりに魔除け「よしみちゃん人形」を再販。その後いくつものバージョンで「よしみちゃん人形」は発売されています。

「夕月おけさ」の「おけさ」って何?

三橋美智也が歌う「佐渡おけさ」

では早速本題に入りましょう。

2017年にリリースされた「夕月おけさ」の「おけさ」とは新潟佐渡市に伝わる「佐渡おけさ」という民謡のことです。

「佐渡おけさ」とは「おけさ節」の1つで、諸説ありますが元祖おけさは熊本天草市に伝わる「牛深ハイヤ節」とされています。

この「牛深ハイヤ節」が船乗りによって小木港(新潟県佐渡市)に伝わり、「小木おけさ」として相川の佐渡金山で働く鉱夫たちに広まりました。

この「小木おけさ」がその後「選鉱節」となり、「相川おけさ」となり、「佐渡おけさ」になったのです。

1926(大正15)年、「青化選鉱場」で働いていた村田文蔵という人が、日蓄レコードより「佐渡おけさ」をリリース

それが当時の音楽界の大御所、山田耕筰藤原義江らに絶賛され全国的に広まったのだそうです。

歌詞から紐解く「夕月おけさ」

まずはYouTubeにて天童よしみ「夕月おけさ」のをお聴き下さい。

たしかにアップテンポではなくマイナー調でしっとり歌い上げているのが特徴です。このメロディをふまえて歌詞を紐解いてみましょう。