楽曲について

楽曲BiSH初のミニアルバムとして発売された「GiANT KiLLERS」のタイトル曲として収録されています。

勢いのあるサウンドは彼女達の世界へリスナーを引き入れるかのよう。

まさにアルバムの開幕を飾る一曲目にふさわしい楽曲です。

またハイクオリティなMV楽曲を語る要素としてはずせません。

本田博太郎を起用したMVは重厚なストーリーが展開され、まるで短編映画を思わせる作品となっています。

メジャーデビューから一年というタイミングで発表された本楽曲。

giant killerは「自分達よりも遙かに格上の相手を打ち負かす存在」を意味します。

大物を食らう勢いで自分達の存在を世界に刻みつけよう。そんな強い意志を感じさせますね。

まさにこれからますます飛躍していく彼女達の未来を占うような一曲です。

早速歌詞を紐解いていきましょう。

見え隠れする策略

BiSHにハマれ!

皆さま
良しなに

出典: GiANT KiLLERS /作詞:竜宮寺育 作曲:松隈ケンタ

かけ声と共に歌の幕が上がります。

このフレーズは何度も繰り返し登場しますが、リスナーを駆り立てる起爆剤のようです。

これから始まる私達の歌を聴け。しかと目に焼き付けろ!

そんな熱い叫びを目にしているかのようです。

EVERYBODY
湧くワナ

出典: GiANT KiLLERS /作詞:竜宮寺育 作曲:松隈ケンタ

これは二つの意味を持っています。

英語に変えて「wack wanna」。

そのまま直訳するとそれぞれの意味は「変わった」「~したい」。

ニュアンスをくみ取ると「気が狂うほど盛り上がっていこうぜ!」と皆を奮い高ぶらせる言葉に思えます。

もう一つの意味はそのまま「WACKの罠」。

WACKはご存じ、彼女達の所属事務所ですね。

清掃員(ファンの総称)の間でもこのフレーズはWACKを思わせるとして話題になっています。

罠にハマったように、心を掴んで逃さない。もう他のものには目がいかないほど私達にハマってしまえ。

私達がリスナーの心を掴んで虜にする。そんな意図が込められているのでしょう。

心を掴む

気だる 無視で マッドに行きましょう
当てる当ててく マインドコントロール
できることから やっておきます
だから一生後悔ない

出典: GiANT KiLLERS /作詞:竜宮寺育 作曲:松隈ケンタ

リスナーを励まし鼓舞するような熱いメッセージを感じます。

なんとなくダルくて気持ちが上がらない。そんな気分には蓋をして、狂ったようにいきましょう。

めまぐるしい世間に揉まれて心も身体も疲労でいっぱい。現代社会はそんな毎日との戦いです。

疲れた心に手を差し伸べて、彼女達は歌います。

占いで誰も知らないような秘密を言い当てられると、その占い師を凄いと思い信じ込んでしまう。

それと同じことをしようという狙い歌詞からは読みとれます。

抱えた悩みや不安に寄り添った歌で心を掴み、思いのままに掌握してしまいましょう。

リスナーを私達に陶酔させてしまおうという、したたかな作戦が見え隠れします。

それを表すかのように、悔やむことのない彼女達の姿が非常に頼もしく見えてくるのです。

ずっと追いかけて行きたい、そんな気持ちを駆り立てます。

適度な立ち位置で

ペダル踏めよ マッチョならボレロ
的を決めよか ベストポジション
あからさまだぜ ベイビーポジション
だからそんな上手くいかない

出典: GiANT KiLLERS /作詞:竜宮寺育 作曲:松隈ケンタ

ここから歌詞どう生きていくかを歌っていきます。

まずアクセルを踏むように勢いよく加速していくことを促していますね。

次に続くフレーズは男らしくあることと、スペインを起源とする舞曲でしょうか。

あまり似つかわしくない並びではあります。

その後のフレーズで狙いを定めることを述べていることから、丁度良い塩梅でという意味かと推測します。

男らしい人が優雅にダンスを踊る。そのくらいゆとりと美しさをもって生きていこうという事でしょう。

それを踏まえた上で自分に合った程良い立ち位置を見つけていこう、と言っているのですね。

赤ちゃんの様に愛らしさを振りまく立ち位置は、逆に可愛がって欲しいことが見え透いていて駄目なようです。

そこまで露骨だと、人生は良いように立ち行かないという失敗例ですね。

何事も丁度良い塩梅で。それが良い立ち位置というものなのでしょう。

毎朝の憂鬱

EVERY MORNING
悩んでいる
EVERY MORNING
溶かしてる

出典: GiANT KiLLERS /作詞:竜宮寺育 作曲:松隈ケンタ

短いフレーズではありますが、続いて歌詞は悩みを歌っているようです。

自由な時間がほとんどないような忙しない毎日を生きていると、朝の時間はとても憂鬱に感じられます。

仕事や学校に行きたくない。このままずっと暖かい布団の中で眠っていたい。

そんな思いを抱いた経験がある人は多いのではないでしょうか。

思い悩み、辛い気持ちを抱えてどうしたものかと考える。

今日も答えが出ないまま、仕方なく外へ出かけて行かなくてはなりません。

誰もがそんな憂鬱を抱えて、日々を生きているのです。