宇多田ヒカル「大空で抱きしめて」はレーベル移籍後第1弾シングル
宇多田ヒカルのレーベル移籍後第1弾シングル「大空で抱きしめて」は2017年の7月10日に発売され、iTunes総合チャートなどをはじめ国内のランキングで1位を達成。 また台湾、香港、フィリピン、タイなどアジアを中心に全7カ国で1位を獲得しています。
「大空で抱きしめて」はサントリー天然水のタイアップソング
宇多田自身が奥大山に実際に登り撮影されたこの映像。実際に山に登り、雲の中とか大空という言葉がある世界を実際に撮影で体感したということです。
転機を迎えた宇多田ヒカル
宇多田ヒカルは6thアルバム「Fantôme」で活動休止からみごと復帰しました。 このアルバムはUNIVERSAL MUSICから発売され、ロングセラーとして成功したと考えられます。 しかし宇多田はEPICレコードジャパンへ移籍し、第1弾シングルとして「大空で抱きしめて」を発表しました。宇多田自身はこのことを「音楽家としても一人の人間としても転機を迎えた」と表現しています。 ではいったいどういった転機があったのでしょうか? 彼女の心の内側を音楽から想像してみたいと思います。
6thアルバム「Fantôme」は死と再生が聴こえるアルバム
2013年に亡くなった母・藤圭子に捧げる作品として制作された「Fantôme」。 宇多田ヒカル自身にとって母の死と、その死を乗り越えていく再生がアルバムのテーマとしてあったのではないでしょうか? 人生の大きな変化の中で生み出されたアルバムの後には、きっと大きく制作環境を変える必要があったのだろうと筆者は考えています。
「大空で抱きしめて」の歌詞を紐解く
では宇多田ヒカルの「大空で抱きしめて」がどんな曲か映像でみてみましょう。
晴れた日曜日の改札口は
誰かを待つ人たちで色づき始め
今日はどこか遠くへ行きたい気分
空の見える場所へ
出典: https://ilyricsbuzz.com/2017/07/utada-hikaru-ozora-de-dakishimete.html
電車で恋人同士や友人たち同士で駅で待ちあわせをしている景色が冒頭からみえてきます。 誰かとどこかへでかける。そういう穏やかな晴れた日曜日なのでしょう。 もちろん、そういう日ならひとりで家にいると寂しいものです。 だから主人公はどこか遠くへ行きたいと考えています。そしてそれが空がみえる場所なのです。
音楽もどちらかといえば明るい曲調で、CMソングとしてぴったりという雰囲気があります。
雲の中 飛んでいけたら
大空で抱きしめて
君はまだ怒ってるかな
意地を張らずにいられなくて
出典: https://ilyricsbuzz.com/2017/07/utada-hikaru-ozora-de-dakishimete.html
大空で抱きしめて。タイトルになっているフレーズがここででてきます。 ここで雲の中へ飛んでいけたらという仮定は、さきほどの駅から実際に行くことができる場所とは違います。 ひょっとすると想像の世界。異世界。死後の世界。天界。 そういう空想上の世界と考えることができるでしょう。 しかし、君は怒っているかな?と、現実的に考えている部分も垣間みえます。