椎名林檎「歌舞伎町の女王」
もうさんざん聴いた方もいらっしゃるでしょうが、ぜひ一度聴きなおしてみてください。
今回ご紹介するのは、邦楽界の女王・椎名林檎さんの「歌舞伎町の女王」です。
そのメロディの懐かしさに、ノスタルジーな気分になることでしょう。
はじめて聴く方ももちろん恥じることはありません。どんどん聴いて昔の楽曲の素晴らしさを実感してみてください。
しかしいずれにせよ、林檎さんが19歳のときに作った曲という事実には驚愕するのみです。
「歌舞伎町の女王」のPVを見てみよう
レトロでロックなミュージックビデオ
それでは聞いたことのない方もすでに知っている方も、再生ボタンを押してください。
アイドルのような接写や口元のほくろ、スキだらけの胸元がとても色っぽく刺激的ですね。
また、レトロな色彩や縦文字が下町情緒を醸し出しています。
林檎さんもおかっぱですが、赤いファーリングや真っ赤なレザーブーツ、スタッズのチョーカーなどでロックテイストも忘れません。
赤のさし色は神社の鳥居とコーディネートされているのでしょうね。
ちなみにドラムスはなんと林檎さんご自身です。
撮影地の神社はどこ?
鳥居の連なる神社は、新宿五丁目の「威徳稲荷大明神」。結婚や恋愛、子宝祈願のお宮さんです。
歌舞伎町の歓楽街をストレートに舞台とせずに神社をチョイスすることで、男女の交情を巧みに表現しているといえます。
京都の伏見稲荷をミニサイズにしたような神社で、観光スポットとしてアクセスしてもいいでしょう。
「歌舞伎町の女王」の歌詞の意味を考えてみよう
それでは歌詞解釈をしていきましょう。
「世の中で生き残り栄えるためには?」という命題を念頭においてご覧ください。
九十九里浜から上京
蝉の声を聞くたびに目に浮かぶ九十九里浜
出典: 歌舞伎町の女王/作詞:椎名林檎 作曲:椎名林檎
「九十九里浜」は、千葉県房総半島にある渚百選のひとつ。イワシ漁で有名でサーフィンのスポットとしても知られています。
「蝉の声」ということで、夏の九十九里浜の情景を彷彿とさせるフレーズですね。
皺々の祖母の手を離れ一人で訪れた歓楽街
出典: 歌舞伎町の女王/作詞:椎名林檎 作曲:椎名林檎
冒頭のフレーズと合わせて、おそらく九十九里浜で祖母に育てられた主人公が上京したことを意味しているのでしょう。
そしてこの後に「女王」である母親と接点があったことがわかるので、小旅行で母に会いに行ったというわけではなくそのまま上京したのだろうと推測できます。