恋をすればするほど 駆け引きはうまくはなるけど
この胸のムズがゆさに いつもギリギリ手が届かない
出典: 君の好きなとこ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
表面的な恋の駆け引きは得意な主人公。きっとそれなりに経験を積んだ大人な男性なのでしょう。
しかしいくら駆け引きを楽しんでも、恋の根本にある胸のムズがゆさは解消できません。
そこに手が届く唯一の方法は、まっすぐに思いを伝えることだけです。
困った顔 見たくて いじわる言ってみる
ほんとは 全てが 可愛くてしょうがないくせに
出典: 君の好きなとこ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
ついいじわるをしてからかってみる。照れ隠しのようにそんなことをしてしまう様子は、まるで小さな子どものようですね。
そうやって自分が優位に立っているように見せて、実は「君」にぞっこんな主人公の気持ちがうかがえます。
「君」を知っているはずなのに
片方だけできるエクボ 朝のかすれた声
唇の色 髪の匂い 抱きしめた温度
君の好きなとこなら 誰よりも知ってるのに
なぜ伝えられないのだろう?
出典: 君の好きなとこ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
「君」の朝の姿や匂い、温度は相当に親しい関係でなければ知ることはできないでしょう。
曲の主人公はきっと「君」の恋人なんだと思われます。
そんな一番近い存在の一人でありながら、それでも思いを伝えることはできません。
恋愛が上手なことと、気持ちを伝えることが上手なことは必ずしもイコールではないのでしょうね。
ただ「君」が好きで
お腹が空くと機嫌が悪くなって黙りこむ
酔うとすぐ寝るくせに帰りたくないとすねる
君の嫌なところもそりゃ少しはあるけれど
会えばいつも許してしまう
出典: 君の好きなとこ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
「君」の面倒くさい一面も、「僕」の言葉で語られるとまるでのろけ話のようで、どこか可愛らしく映ります。
困ったところ、嫌なところも許してしまう甘さに、主人公のぞっこん具合が表れていますね。
ホッとした顔 笑ったときに八の字になる眉
皮肉やなのに 意外と人情ものに弱い
君の好きなとこなら 世界中の誰よりも
知ってる僕が嬉しくて
ほら今 君が笑うから
なぜだろう 言葉に出来なくて
出典: 君の好きなとこ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
「君」の細かい仕草や内面まで知り尽くしている主人公。
そんな自分を自分で誇らしく、嬉しく思っているようですね。
「君」の笑顔を見るだけで言葉に詰まるほど嬉しい気持ちになってしまう様子で歌詞は終わります。
結局最後まで「僕」の思いは伝えられないまま終わる、自己完結型のラブソングでした。
平井堅のシングルランキング
3位 KISS OF LIFE
第3位に輝いたのは、2001年にリリースされた13枚目のシングル「KISS OF LIFE」です。