歌詞
少し背の高いあなたの耳に寄せたおでこ 甘いにおいに誘われ あたしはかぶとむし
流れ星ながれる 苦し うれし胸の痛み 生涯忘れることはないでしょう
出典: カブトムシ/作詞:AIKO 作曲:AIKO
背の高い彼を甘い蜜を放つ大木にたとえ、自分をそんな木の匂いに惹かれるカブトムシにたとえた1曲です。
そういえば一説には女性は男性の“匂い”に惹かれるんだとか。
好きなひとの匂いって、特別素敵に感じますものね。
そしてその匂いを感じると、涙が溢れてしまうほど幸せなのだと2行目の歌詞から読み取ることができます。
星が流れる様子をそのように表現したのではないでしょうか。
また、ほうき星にお願いをすれば、願いを叶えてくれるというお話があります。
彼女にとってその願いは「この幸せを忘れない」ということなのでしょう。
7位 恋をしたのは
『恋をしたのは』について
2016年9月にリリースされた36作目のシングル。
aikoがもとより原作の漫画の大ファンであったことで繋がった縁なのだとか。
「もどかしい」という表現が1番当てはまるのではないかと思える切ない内容の物語です。
古い漢字で「聲(こえ)」となっているのは、複雑さを表したかったのではないでしょうか。
作中の男女が複雑にもつれ合い、心が行ったり来たりする様子にピッタリだと感じます。
また「自然に聴こえる」というこの「自然」にフォーカスした考えさせられる作品です。
自分では当たり前だと思っていることが、ほかの人からすれば当たり前ではない場合がある。
【恋をしたのは】に描かれる少女の抱える思いが、この映画と重なり切なさが増します。
歌詞
恋をしたのはいつからか 泣いたのは何度目か 数えると夜が明ける 困るな 2人
伝えたかったことは今も昔もずっと同じままだよ 2人迷わぬよう歩いて行けるたった1つの道しるべ
出典: 恋をしたのは/作詞:AIKO 作曲:AIKO
聴覚障害を持った少女の、青春や恋愛を描く物語に合わせたこの歌詞。
だからこそ恋をする喜びだけではなく、恋をしたことで新たに見えてくる世界の厳しさや、苦しい現実も描かれています。
一世一代の恋は、その人を大きく成長させるものでもありますものね。
「好き」だという思いは変わらず、この思いがあることで2人は離れないのだと表現されています。
向かっていく先は一緒なのだというようなポジティブな印象を感じるシーンです。
苦しい先には、きっと笑顔になれるような未来が待っている。
そのような意味を読み取ることができます。
6位 milk
『milk』について
2009年2月にリリースされた25作目のシングル。
「嘆きのキス」との、両A面シングルでもあります。
CMソングとして起用された楽曲で、1度聴いたら耳から離れなくなるような曲調です。
リズムに乗りやすく、aikoの甘い歌声がタイトルである【milk】の活用術を物語っているように感じます。
片思いをしている女性を描いた内容で、この楽曲もたくさんの人の共感を得ているのです。
aikoの魅力は、日常生活にある些細な気持ちを表現しているところなのでしょう。
【milk】はすぐに手に入るような身近なもの。
それほど近くにいるのに届かない、というような胸が締め付けられる内容がグッと来るのでしょう。
歌詞
この間はすれ違ったんだ だけど声は掛けられなかった
曖昧なお辞儀は逆に嫌 この気持ち冷めてしまう前に
暗闇でいじる電話のライトがただキラキラに 照らす何度も見た名前
出典: milk/作詞:AIKO 作曲:AIKO
大人になると、10代のように熱い熱い片想いはできなくなるもの。
これはまるで、冷めやすいホットミルクのような大人の片想いを描く、ビターなラブソングです。
もうひとつ、曲調もいいんですよねえ。
これまでのaikoサウンドよりもぐっと大人っぽいアレンジが、聴くものを捕らえる1曲です。
また、上記で説明した「身近にあるのに手に入らない」とは、冷めてしまった【milk】を表しているのでしょう。
自分の気持ちを【milk】に例えた連想しやすい歌詞です。
この楽曲でも「もどかしさ」が強く表現されているため、恋する人たちに響くのでしょう。