音楽にはそのときの思い出が宿る
みなさんは通学や通勤の際にどんな音楽を聴いておられるのでしょうか。
いつも違った音楽を聴いているのか、それとも好きな曲のローテーションが決まっているのか。
1曲を擦り切れるほどに聴いているという方だって居るでしょう。
最も、音楽もデータが中心となっている昨今では本当に擦り切れるなんてことはないでしょうが…。(笑)
ハンブレッダーズが思春期の思い出が詰まった音楽への愛を表現
そうやって学校や仕事に向かう道のりに彩りを与えてくれる音楽。
そんな曲たちの中には今聴いている楽曲に限らず、強く思い出に残っているという楽曲もあるはずです。
特に学生時代、思春期に聴いた音楽というのは一層強く残り、影響を与えるものではないでしょうか。
これから大人になろうというそんな時期の不安をそっと支えてくれたあの曲。
好きになった相手への想いを密かに重ねていたあの曲。
友達との楽しい思い出がたくさん詰まったあの曲など、音楽にはいつもそのときの思い出が宿るものです。
今回紹介するハンブレッダーズの「DAY DREAM BEAT」はそんな思春期に聴いていた音楽への愛を表現した1曲。
今たくさんの人たちの日々を彩っている彼らにも当然、青春を彩る音楽というものがあったのですね。
「ネバーエンディング思春期」を名乗っているハンブレッダーズが本当の思春期の頃の想いを歌うというのもなんだか不思議なものです。
アルバムの中でも特に注目を集めた「DAY DREAM BEAT」
「DAY DREAM BEAT」は2018年1月17日にリリースされた彼らの1stアルバム「純異性交遊」にリード曲として収録されています。
制作にはスピッツのディレクターである竹内修氏が携わっていたり、リリース前には先行配信も行われるなど、アルバムの中でも注目を浴びた1曲なんですよ!
他のギターロックとは一線を画す「ガムシャラ感」
最近はミュージシャンの演奏のレベルも上がってきているのか、洗練されたアレンジを聴かせる若手も増えてきていますね。
そんなシーンの中で注目を集める彼らのサウンドは、ギターロックはギターロックでも、近年よく見るそれとはまた一味違った印象。
「ネバーエンディング思春期」とはよく言ったもので、彼らの楽曲には思春期特有のガムシャラ感があるのです。
声を張り上げて歌うムツムロにしてもそう、吉野の暴れ馬のごとくのギタープレイにしてもそう。
オシャレで洗練された音楽が溢れる昨今、飾らずに泥臭く、ありのままを表現するからこそ彼らが引き立って見えるのではないでしょうか。
MVの内容もまた、歌詞に準えた学生時代の情景が浮かんでくるという青春真っ只中を思い起こしているようなものになっていました。
そんな青春真っ只中の歌詞を以下から読み解いていくことにしましょう!
ロックにのめり込んだ青春時代…けどそれは決して華のあるものではなかった
音楽は友達が居なくても楽しめる
幾千回 脳内でリピート再生
余すところなく丸暗記したミュージック
友情も努力も勝利も似合わない青春に
仕方がないから鳴らされた革命歌
出典: DAY DREAM BEAT/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ
音楽には思い出が宿るもの…とは言っても、彼らの青春は決して華のあるものではなかったようです。
友情や努力も無縁だったと語るそれは一見して寂しい青春。
部活に入るわけでもなければ、友達と一緒になって騒いでいるようなタイプでもない。
だからこそ、例え1人でも楽しめる音楽というものにのめり込んだのでしょう。
人と楽しむ音楽も良いですが、1人の方が没頭できるというのもありますよね。
人には知られたくない?
人目につかない程度のヘッドバンギング
ドラムも叩けないくせに刻むビート
音漏れするかしないかの瀬戸際の音量で
心の中は暁色に染まった
出典: DAY DREAM BEAT/作詞:ムツムロアキラ 作曲:ハンブレッダーズ
大好きな音楽と一緒に身体を動かせば気分はすっかりロックスターといったところ。
ドラムの真似事なんかをやって、心を躍らせた経験はバンドに憧れた人なら誰だってあるのではないでしょうか。
しかしそれを人に言うでもなく、ひっそりと楽しんでいる様子の彼。
先述の性格を考えると、ロックに憧れていることを知られるのが恥ずかしいという気持ちもなんとなくわかります。
また飽くまで自分だけの世界にしておきたいという気持ちの表れでもあるのでしょうね。