東京事変【赤の同盟】歌詞の意味を考察！なぜ冷静でいられるの？「したい」と欲を並べる理由を紐解く

お互いに腹の底を見せることなく、駆け引きをする状態が続いていたのでしょう。

主人公はそんな関係に嫌気が差したのか、出会い直すことを提案しています。

それは今までを全てなかったことにして、赤の他人として「初めまして」から始めるということです。

それによって互いに相手に対してどんな情報も感情も持っていない状態になります。

その状態からまた新しく関係を築いていけば、また違った結果につながるでしょう。

それは互いに弱点や価値観の違いを埋め合うことにもつながるのではないかと考えられます。

争いのない、平和な関係を望むからこそ、初めからやり直すことを願っているのです。

主人公と相手は互いに自分の価値観を打ち明けあったのでしょう。

しかしその価値観は互いに全く違うものだったようです。

価値観は人それぞれとはいえ、多少似通っていたり、理解できる部分はあるでしょう。

しかし2人は全く噛み合わない、真逆の価値観を持っていたのです。

滅多にないことだからこそ、むしろ貴重な相手ではないかと思っていることが読み取れます。

結果として、価値観が全く違う2人は互いに折り合いを付けるというのは難しいでしょう。

しかし違うからこそ、互いに新しい価値観を知ることにつながります。

それは互いの中に新しい考えや捉え方を生み出すきっかけにもなるでしょう。

それによってより多様な考え方や感情を抱くことができます。

自分と違うからといって拒否するのではなく、理解できなくても知ろうとしているようです。

最後のサビの歌詞です。

主人公は価値観が違う理解できない相手でも、その考えを共有しようとしています。

それはこれからを生きていくために必要なことだからと考えているようです。

生きていれば自分にはどうにもできない状況に陥ることもあります。

自分の中にしかない価値観や考え方では、状況を変えることができないかもしれません。

しかし自分の価値観とは違う考え方をすると、解決できる可能性もあります。

誰かと争いそうになったとしても、相手の気持ちを慮ることができれば争わずに済むこともあるでしょう。

もちろんそのためには、相手の考えを理解できなくても受け止めるという姿勢が必要です。

そしてこれからを生きていくために、早く多くの価値観に触れたいと考えているのでしょう。

そうして違う価値観に触れる度に、受け入れられる考えが増えていきます。

多くを受け入れることができれば、価値観の違いで争うこともなくなるでしょう。

争いを避け、平和を願うからこそ常に自分側が変わっていこうとしているのだと読み取れます。

今回は東京事変の『赤の同盟』の歌詞を読み解いてみました。

価値観の違いは互いに曲げられない、大切なものだからこそ争いの元になりやすいものです。

それを理解できずとも受け止めることができれば、不要な争いは避けられるでしょう。

しかし理解できないものを受け止めること自体が非常に難しいことです。

主人公にはその難しさを克服する精神的な強さがあるようにも感じられるでしょう。

東京事変の楽曲は人間の内面の弱さや強さを表したような楽曲が他にも多くあります。

名探偵コナンの映画主題歌でもある『永遠の不在証明』もその1つです。

こちらの記事ではその歌詞を読み解いています。

ぜひご覧ください。

東京事変の楽曲では世相に切り込んだ楽曲も多くあります。

2020年にバンドの「再生」後、最初に発表した楽曲『選ばれざる国民』もその1つといえるでしょう。

こちらの記事で歌詞を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

東京事変の楽曲には、独特の世界観の中に聴く側がドキッとするような表現も盛り込まれています。

心の琴線に触れる歌詞に注目しつつ様々な楽曲を聴いてみてください！