きっと僕は道を外れてしまったんだ
きっと僕にはどこにも居場所がない
出典: Broken Heart of Gold/作詞:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa 作曲:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa
彼女と2人で生きる道は、主人公にとっての「正規のルート」だったはずです。
まっすぐに伸びるこの道を進んでいけば、きっと幸せな未来が待っていたでしょう。
しかし今立っているこの道は、一寸先さえ見えないほどの真っ暗な道……。
分かれ道などどこにも見つからず、もうあの頃の道に戻ることなどできそうもありません。
主人公は気がついていませんが、今も昔も立っているのは「人生」という同じ道です。
足元さえ見えないこの道を照らし出してくれた、太陽のような存在が彼女だったのです。
光を失った今、主人公は前にも後ろにも進むことができなくなってしまいました。
誰1人訪ねてこない「人生」の中で、彼は居場所を見つけることができるのでしょうか。
消えそうで、消したくて、消えてほしくなくて
日本語で歌われる唯一の歌詞
もう消えそうで
弱り切った声で
また振り払って
出典: Broken Heart of Gold/作詞:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa 作曲:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa
楽曲の中で、この部分だけは「日本語」で歌われているのが印象的です。
日本で聴いている全ての「ワンオクファン」「るろ剣ファン」に向けてのフレーズなのでしょう。
頭の中で弱弱しく語りかけてくるのは、あの日の彼女がささやいた声。
巴が剣心に向かって、「もう人を切らないで」といったあの声です。
月日が経つほどに、か弱く、そしておぼろげにしか思い出せなくなっていく彼女の声……。
それは御守りのようで、時に呪いのように彼の頭から離れないものです。
もう出てくるな、といわんばかりに、頭の中から追い出そうとする主人公。
しかし、そんな彼が見ている彼女の「幻覚」は、彼女を想う限りなくなるものではありません。
「I’m in hell」
でも feels like I'm in hell
I'm in hell
出典: Broken Heart of Gold/作詞:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa 作曲:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa
彼女の声が頭から離れない主人公ですが、やはりその未来は暗いままのようです。
彼の絶望は、3つの単語に集約されているのです。
でもまるで地獄にいるようだ
ここは地獄だ
出典: Broken Heart of Gold/作詞:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa 作曲:Taka・Toru ・Nick Long・Dan Lancaster・Masato Hayakawa
彼にとって、この先どんな出会いがあろうとも、彼女といた以上の幸福を得ることはできないでしょう。
それが分かっているからこそ、今の状況を「地獄」と表現しているのです。
犯した罪の重さに応じて、数え切れないほどの年月を苦しみ抜くといわれている地獄……。
主人公にとっては、まさに「生き地獄」に他なりません。
歌声、歌詞、MV、そしてメロディーまでもが、「救いようのない現実」を表している本曲。
暗闇の中、どこかで生きることを諦めていないかのような切実な願いが感じ取れます。
それは、主人公の心に彼女が生き続けているから。
想い出に苦しめられながら、同時に想い出によって生かされているのです。
自らのことを多くは語らない緋村剣心の知られざる過去……。
辛い経験を重ねてきた誰もが、涙なしには聴くことができない楽曲となりました。
まとめ
もはやONE OK ROCKなしにはあり得なかった、といっても過言ではない「るろうに剣心」の実写化。
全ての作品で、それぞれのキャラクターの想いを代弁しているかのような楽曲が心に染みわたります。
その第1作目を飾った「The Beginning」は、ONE OK ROCKの想いがこれでもかと詰め込まれたもの。
全力で叫ぶサビの歌詞が、何年経ってもファンの心を掴んで離しません。
ONE OK ROCK「The Beginning」の歌詞に隠された心に響く歌詞の意味 - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
大好評を記録した実写版映画「るろうに剣心」の主題歌に起用されやONE OK ROCK7thシングル「The Beginning」。その歌詞に隠された想いをわたしなりに紐解いてみました。ひとつの解釈だと思って楽しんでいただければ幸いです。
そして、シリーズ3作目となる「伝説の最期編」に起用されたのが「Heartache」。
戦いのさなかで主人公たちが何を想うのか、そしてどう進んでいくのかを考えさせてくれるバラードです。
それぞれを慈しみ、思いやるようなTakaの声が印象的ですね。
ONE OK ROCK「Heartache」の歌詞の意味と和訳で解説! - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
この曲は「るろうに剣心」の主題歌にもなっています。そんな人気のheartacheの英訳と筆者なりの歌詞の意味を紐解いて魅力をお伝えしていきます!
「るろうに剣心」を語る上で欠かせないポイントの1つとなった「Broken Heart of Gold」。
悲しみを乗り越えた剣心が、最後に選んだ道も見逃すわけにはいきません。
聴き手の1人1人がこの曲と共に悲しみ、この曲と共に立ち上がれるような強さを感じさせてくれます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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