楽曲最後のフレーズです。ここで注目すべきは最後の1文。

これまでのストーリーでは一貫して、何かを破壊君と別れたい主人公が描かれていました。

しかしここで主人公は君に対し、別れどころか未来に続く言葉をかけているのです。

意図的に発した言葉ではなくつい発してしまった…と綴られていることから、これが潜在的な本心だとわかりますね。

誰かに認めてもらうために破壊を望み、その機会をうかがっていた主人公。

しかしそれは結局のところ表面的なものであり、心の奥底から望んでいることではありませんでした。

さて、ここでもう1つ考えるべきは、楽曲中盤で登場した伏線です。

儚いものの美しさをわかっているのに…そこに続けて主人公が言いたかったことは何でしょうか。

きっとそれは「壊せない」ということ。

これほどまでに破壊へ肯定的な姿勢を見せておきながら、結局は実行に移すことができていません。

荒れているように見えた主人公の心がまだ、本来の美しさを失ってはいなかったということでしょう。

最後の最後に登場した救い。歪んだ主人公の心を描いただけではない、そんな歌詞世界も魅力的ですね。

最後に

ヨルシカ【思想犯】歌詞の意味を解説!人を傷つけたい衝動に駆られる理由とは?荒んでしまった心を読み解くの画像

何かを壊したい。何かを傷つけたい。そんな欲望を抱えていた主人公。

最初はその破壊衝動の根拠を、「物事の儚さに心奪われたから」だと思い込んでいました。

しかし実際には、「破壊することで注目を集めたい」という承認欲求が根拠だったのです。

ただ最後の最後に救いが見えたこともまた事実。主人公の心に消えることなく残っていたが感じられました。

荒んでしまっているようでまだ美しさを保っていた心。そんな心を持つ人物が主人公の【思想犯】をご紹介しました。

六月は雨上がりの街を書く

最後にOTOKAKEの関連記事をご紹介しましょう。

小説のような楽曲タイトルが特徴的なこちらの楽曲は、ヨルシカ1枚目のアルバムに収録されています。

降り続ける雨が意味するものとは?主人公の心模様に迫ります。

ヨルシカの楽曲は、歌詞の意味を考えさせられることが多いです。そんなヨルシカの【六月は雨上がりの街を書く】の歌詞の意味を独自に考察してみました。

カトレア

ミニアルバムに収録されたこちらの楽曲は、タイトルに美しい花の名がつけられています。

別れを告げつつも、その理由をわかってほしいと願う主人公。その心を紐解いていきます。

ボカロというジャンルをけん引するn-buna。ヴォーカルのsuisを迎い入れヨルシカを結成しました。今回は「カトレア」のご紹介です!絡み合う難解な歌詞を徹底解釈し、主人公の心情を読み解いていきます。

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