アニメ「センコロール」のテーマソングとして書き下ろし
LOVE & ROLLはアニメ「センコロール」のEDテーマソング。
「センコロール」は巨大生物「センコ」を中心とした物語。
文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品アニメーション部門/短編に選ばれた実績があります。
このアニメでは背景を含む作画を全て宇木敦哉が担当しており、楽曲はsupercellのコンポーザーryoが担当。
そしてryo作曲のもと、supercellでテーマソングLOVE & ROLLが制作されました。
今回はニコニコ動画でガゼルという名前で活動しているnagiがボーカルです。
今までの楽曲との違い
16ビートを基調としたバンドサウンドを主としてきたryo。
本楽曲はエレクトロニクスのノリが前面に出ており、いつもと違った特色となっています。
アニメの世界観や監督の好みを踏まえた結果でしょうか。
可愛らしい歌詞を引き立てるようなアレンジが素敵です。
nagiの美声が際立つアレンジ
ボーカルのメロディーラインは極端な動きをしておらず、nagiの声色が前面に強調された構成なのが魅力。
真っすぐなメッセージが心に響きます。
そして何より、Aメロとサビが同じメロディで始まる斬新な展開も聞きどころです。
nagiの繊細な声色の変化だけでなく、ryoの作るサウンドのパズルが、同じメロディでもメリハリを作っています。
また、曲を聞き終えた後には繰り返されたメロディが耳に残る感覚があります。
思わず聞き入ってしまう始まり方
Can you hear me?
ねえ今どこから辺
ヒールを履きながら calling
わかった それじゃまた後で
お気に入りの music かけたら
お出かけ間際鏡に wink
とびきりかわいいカッコで
ボリューム上げて let’s 轟音
気分は full10 で knockout!!
出典: LOVE&ROLL/作詞:ryo 作曲:ryo
待ち合わせ場所に向かう途中の女の子の様子から始まる楽曲。
歌のハモリが強めに入っており、このパートでは特に声の美しさに思わず聞き入ってしまいます。
歌詞の節々でから、デートのためにとびきり可愛いメイクやファッションをしているのが思い浮かぶのではないでしょうか。
会う前に電話をしている状況は、心の距離感の近さを意識してドキドキしますね。
女の子はお気に入りの音楽をかけて、ボリュームを一気に上げます。
そして最後のフレーズでブレイク(伴奏をあえて止めることで強調する手法)が入ります。
その後、今までの静かな伴奏からノリのいいビートへ一気に変化。
まるで「主人公の女の子が聞いている音楽はLOVE & ROLLそのもの」みたいな構成なのが面白いですね。
一気に曲の世界観に引き込まれてしまいます。
AメロBメロで表現される「とにかく可愛い」女の子の心情
ryoといえば大ヒット作「メルト」でも知られる「とにかく可愛い女の子の心情」を表現するところが魅力。
Do you hear me?
こんなの初めて
ときめく胸はもっと heat up
私が私じゃないみたい
a lady in love なんて
笑っちゃう
パッチリおめめ
小悪魔メイク
チークはいたずらに lovely
今夜の視線は独り占め
I don’t know what to do
だって私
出典: LOVE&ROLL/作詞:ryo 作曲:ryo
主人公の女の子は胸の高鳴りや高揚感から、自分が恋に落ちたことを認識します。
そして意中の人の視線を独り占めするためにバッチリきめたメイク。
ただの純粋な気持ちだけでなく、ちょっぴり小悪魔な要素も垣間見えますね。
ところが余裕なセリフの最後に英語で「どうしたらいいか分からないの」という弱みを出します。
ホントはこんなの慣れてないんだから
優しく escort して
だいぶ頑張ってみたけど
こんな感じ好きじゃないですか?
もっとちゃんと見て
Do you wanna ask me out?
出典: LOVE&ROLL/作詞:ryo 作曲:ryo
先ほどまでの明るくて強気なセリフの後の本音でしょうか。
ちょっぴり不安がるところがか弱さも表現していて、とても可愛らしいです。
そして3行目からの<だいぶ頑張って~>のフレーズ。
健気さにドキドキしてしまいますね。
そして英語での「私をデートに誘いたいの?」という小悪魔な言葉でサビへ入ります。