「決戦は金曜日」ってどんな曲?

「決戦は金曜日」Dreams Come True初のミリオンセラーの歌詞を紐解く!の画像

「決戦は金曜日」は1992年にDreams Come Trueの11枚目のシングル曲としてリリースされました。約107万枚の売り上げがあり、Dreams Come Trueとして初のミリオンセラーになった大ヒット曲です。

ちなみにシングル歴代売り上げランキングでは2位で、1位は「LOVE LOVE LOVE」です。

ミドルテンポながら、ドリカムサウンドのかっこよさを存分に活かした曲調で、ブラスの入り方や、ビートの刻みなどは、Earth Wind & Fireの「Let’s Groove」のリズム感を彷彿とさせます。

フジテレビ系「うれしたのし大好き~Friday Night Live~」のオープニングテーマにもなりました。作詞は吉田美和さん、作曲は中村正人さんです。

Dreams Come Trueについて

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1988年から活動し、ドリカム」の愛称でも知られる国民的バンドです。現在は吉田美和さん、中村正人さんの2人で活動していますが、2002年までは西川隆宏さんもメンバーでした。

ですから、「決戦は金曜日」のリリース時は3人組だったことになります。ほぼ全曲の歌詞を吉田美和さんが手がけ、作曲は中村正人さんと吉田美和さんどちらも手がけています。

J-pop界に与えてきた影響も大きく、MISIA中島美嘉さんなど、ドリカムを尊敬して音楽を志したというミュージシャンも多いそうです。

決戦は金曜日の歌詞

「決戦は金曜日」は、女性が金曜日の夜に好きな人に会いに行く気持ちの高まりをあらわしている曲です。 様々な人を好きになったり、付き合ったりしながら、紆余曲折を経てきた女性が、やっとこの人だと思える人に出会えたという気持ちを金曜日に伝えに行く、といった内容です。

「決戦」とは、その女性の意気込みを象徴する言葉。告白するという「勝負どころ」を「決戦」と例えたものです。それでは歌詞を見ていきましょう。

待ち遠しく思う心の高揚感

♫決戦は金曜日 - DREAMS COME TRUE

この夜がだんだん待ち遠しくなる
はりつめた気持ち後押しする
この夜をどんどん好きになってくる
強大な力が生まれてる

出典: https://twitter.com/ikura_exon1205/status/865852195777818624

曲の冒頭部分は「決戦」である金曜の夜を待ち遠しく思う気持ちが表されています。「だんだん」「どんどん」という韻をふむ言葉を使用することで、迫り来る金曜日の夜への高揚感が感じられます。

戦いに出かける前の張り詰めた気持ちにフォーカス、心の準備や決意、待ちきれない思いが表現されています。

ふくれた地下鉄は心の象徴

ふくれた地下鉄が 核心へ乗り込む
戦闘の準備は ぬかりない 退がらない
その手を離さない

出典: https://twitter.com/denkaiE721/status/917679545045487616

ふくれた地下鉄とは、人が満員で混んでいる地下鉄のことを指している言葉ですが、「決戦」に出かける女性の、あふれんばかりの目一杯の期待と、強い思いとに照らし合わせ、象徴的に「ふくれた地下鉄」という言葉を使っています。

抜かりなく準備し、相手を捕まえるという強い意志とともに、地下鉄で「決戦」に向かう女性の心理が、描かれている印象的な一節です。

わたしらしくあるために、から見える背景

少し気が多い私なりに 泣いたり笑ったり "わたしらしくある"ために 繰り返した あなたのことどんどん好きになってゆく これだけは 言わずにいられない ▽ 決戦は金曜日

出典: https://twitter.com/DCT_xoxo38/status/916323627741544448

この歌詞を読む限り、この女性は様々な人を好きになったり、付き合ったり、破局したりを繰り返してきたと思われ、そのたびに自分の心と向き合う時間を持ってきたのでしょう。

そして、「この人」と思える人に出会った、それがこの「決戦」の相手なのではないでしょうか。「’わたしらしく’あるために」という一節は、そんな女性が恋愛経験から導き出した、1つの答え。

飾らずにありのままの自分でいられる相手が、一番ふさわしい相手だということなのでしょう。

あなたといるときの自分とは、わたしらしくいるわたしのこと