「泣きたいくせに声も出ない」という表現が突き刺さりますね。

本当に悲しいときの、気持ちが抜け殻になる感覚とでも言いましょうか。

悲しすぎて涙も出ないことがあります。

それもそのはず、主人公は彼に貢ぐこと以外は全て捨ててきたのです。

「嘘だと言って」という気持ちと、相反するような「貴方のモノと妄想(おも)わせないで」という歌詞

彼のことを愛しているけど、同時に許せないという矛盾した感情を表しているように感じます。

そして彼を失ってしまったら自分は何を励みに生きていけばいいんだと、立ち尽くす主人公の姿が描写されます。

午前0時にドアを開けて 望みのモノはここにあるわ
こんなモノで心が買えるなら容易(やす)いくらいよ
愛した人の胸に抱かれて いつものように優しいキスで
今夜くらいは夢をみましょう 貴方を忘れぬように

出典: ビーストインザビューティ/作詞:奏音69 作曲:奏音69

MVではこの部分に差し掛かる前に、夢の中に出てきた男から大金と拳銃を受け取る主人公の様子が描かれています。

夢を見たときに感じた胸騒ぎの正体はこのやり取りだったのですね。

そしてこの部分で彼にお金を渡すと約束した主人公の様子が見られます。

「こんなモノで心が買えるなら容易(やす)いくらいよ」と、ここでも彼への想いの強さを表現しています。

そしてお金を受け取った彼はいつものように主人公を愛してくれる。

そんな様子が描かれます。

ここで気になることがありませんか?

主人公は夢に登場した男から、なぜそんな大金を受け取ることができたのでしょうか。

彼に貢ぎ続けた主人公には、もう差し出せるものなどないはずなのですが…。

主人公の恨みが暴走

ナカナイ狗=イイコだなんて誰が決めたの? バカにしないで!
飼い殺して奪うのなら受け入れて 私の憤怒(すべて)を
まだ美しい女の顔と 野に放たれた獣の牙で
「私はこーやって生きてやるわ」
無防備な喉元に噛み付いてあげる

出典: ビーストインザビューティ/作詞:奏音69 作曲:奏音69

ここで冒頭で銃声が鳴り響く最後のサビです。

きっと主人公は彼を殺めることを条件に男から大金を手に入れたのでしょう。

「ナカナイ狗=イイコだなんて誰が決めたの?」という言葉には従順な自分を手玉に取ってきた彼への恨みを感じさせます。

ただ自分の言いなりになってくれる女だと、主人公を甘く見た彼に天罰が下ったというようなラストシーン。

恐ろしくも思えますが、彼のこれまでの行いを思うと当然の報いにも感じます。

気がかりなのは今後主人公がどうなってしまうのかということですが、その後は想像次第といった感じでしょうか。

恐ろしくも悲しい物語

今回はLuzの「ビーストインザビューティ」を紹介しました。

まさに愛が憎悪に変わる瞬間を描いたもので、恐ろしいような悲しいような、そんな物語でした。

この楽曲をきっかけにRoyal Scandalが気になった方は、以下の記事もオススメしておきます!

続編とはいえ「ビーストインザビューティ」とは少し話が離れていますが、こちらも濃厚な物語を堪能できますよ!

歌い手のluzさんがリリースしたアルバム「tWoluz」に収録されている「クイーンオブハート」という歌は、いまやネット界隈を中心に多くのリスナーから支持されている曲です。 ニコカラでも人気の高いこの曲について、今回は詳しく紹介します。お洒落で官能的なこの曲に、きっとハマってしまうはずです。

そして最近のLuzはあの人気アニメのタイアップにも起用されていたりします!

こちらも要チェックです!

今年4月に放送されたキューティーハニー最新作。そのEDに起用されたluzの初シングルSISTERについて触れていきます。CDの初回特典情報も紹介しますよ!

無料で音楽聴き放題サービスに入会しよう!

今なら話題の音楽聴き放題サービスが無料で体験可能、ぜひ入会してみてね