説明したくないし(したくないし)
聞かれたくないあれこれ(あれこれ)
面倒になって
逃げ出して来たんだ
どうでもいいよ

出典: Nobody/作詞:秋元康 作曲:Dr.Kay,Gold Driver,BonoBono

ここは、自分を知る人は誰もいない初めて来た街。

誰からも自分のことは聞かれません。

ショーウィンドウをのぞき込んでも自分が黙れば向こうも黙る。

でも、もしウィンドウに写った自分が問いかけてきたら。

何も話したくないし、そもそもいちいち説明なんかしたくないもの。

だからこそ、知らない人だらけの街に来たわけです。

しかし、主人公の心の奥底にある寂しさを感じてしまいます。

優しさが苦しい

Oh
Nobody
Nobody
Nobody
やさしく
やさしく
やさしく
しないで
甘い言葉がのしかかって
苦しくなるよ

出典: Nobody/作詞:秋元康 作曲:Dr.Kay,Gold Driver,BonoBono

恨みや妬みに苦しむとき、人は優しくされるのを拒んでしまうことがあります。

それは、なかなか癒えない傷に触られることでもあるからです。

自分で自分を認められない。

自分が惨めであると認めたくない。

優しくされるのは、ときに「弱い自分を認めよ」という圧力にもなるのです。

見守るしかない

【欅坂46/Nobody】歌詞解釈!こんなに傷ついても誰もいないんだ!失恋して孤独を感じるあなたへの画像

Ah
Nobody
Nobody
Nobody
やさしく
やさしく
やさしく
されても
胸に残る言葉の棘
わかるわけない

出典: Nobody/作詞:秋元康 作曲:Dr.Kay,Gold Driver,BonoBono

こんな主人公を癒やせるのは、時間しかありません

他人からの優しい言葉など、傷口をえぐるだけです。

自分の心に刺さったとげを抜けるのは自分だけです。

静かに見守るしかありません。

それでも、わかって欲しい

ほっぺた
つねったって
誰も痛くないでしょ?
アタシだけ
アタシしか
痛くないんだ

出典: Nobody/作詞:秋元康 作曲:Dr.Kay,Gold Driver,BonoBono

主人公の中にはアンビバレントな感情が渦巻いています。

  • 誰も理解してくれない、けど理解して欲しい
  • 優しくされたくないけど、寂しい

主人公は自分で自分の頬をつねります。

この痛みは現実です。

もしかしたら、相手との別れは夢だったのかも、と思ったのかもしれませんが……

そして、一人頬の痛みを感じたところで、周りの人はなんともない。

より、寂しさがつのります。

絶望の先にあるもの

Oh
Nobody
Nobody
Nobody
誰も...
誰も...
誰も...
いないよ
こんなアタシのことなんか
知るわけがない

Ah
Nobody
Nobody
Nobody
誰も...
誰も...
誰も...
一人も
愛を失ったことなんか
興味ないんだ

出典: Nobody/作詞:秋元康 作曲:Dr.Kay,Gold Driver,BonoBono

歌詞はこれで終わってしまいます。

一人、絶望の中にいる主人公ですが、この後はどうなってしまうのでしょう。

これは歌詞とは離れますが、おそらく主人公は一人で立ち直ります。

歌詞ではなく、伴奏のメロディーやリズムが、そう感じさせるのです。

どことなく、けだるい感じ、あるいは達観したものがあると感じました。

「黒い羊」との共通点

【欅坂46/Nobody】歌詞解釈!こんなに傷ついても誰もいないんだ!失恋して孤独を感じるあなたへの画像