今はもう触れられない思い出「鏡花水月」
今回紹介するのはまふまふの「鏡花水月」という曲です。
この楽曲は2015年8月16日にリリースされた、そらる×まふまふの2ndアルバム「プレリズムアーチ」に収録された1曲。
その後9月11日にはニコニコ動画にも投稿されました。
「鏡花水月」はそれ自体も魅力を持った楽曲なのですが、注目されたのにはもう一つ理由がありました。
夢花火のアンサーソング
同じくまふまふの楽曲で、2013年8月1日にニコニコ動画にて投稿された「夢花火」という曲があります。
この曲は「失ってしまった彼女を想う男性の気持ち」を描いたなんとも切ない楽曲で、ファンの間で名曲と呼ばれて来ました。
「鏡花水月」はなんと「夢花火」のアンサーソングとして作られたもので、主人公のその後の想いを描いた内容になっています。
約2年越しに作られたアンサーソング。
「夢花火」で悲しみに明け暮れた主人公は今何を思うのでしょうか。
この記事では気になる物語の続きを追っていきます。
「鏡花水月」の意味は?
「鏡花水月」は「鏡に映った美しい花、水に映った美しい月」を表すもの。
目には見えても触れることはできず、感じられても説明できない。
そんな意味を持つ言葉です。
あの日の思い出は主人公にはまだ見えているのでしょう。
でもそれに触れることはできません。
同時に今感じている主人公の気持ちも、他人に説明できるようなものではないのかもしれませんね。
「鏡花水月」はこんな曲
ピアノの音色とまふまふの柔らかい歌声から優しく始まるこの曲。
その雰囲気から曲の主人公の傷も少しは癒えたのではないかと思わせます。
夢花火と同じように、サビでは激しいバンドサウンドを展開。
メロディのニュアンスも近しいものがあり、和の奥ゆかしさや凛とした物悲しさを感じさせます。
その静寂と轟音の繰り返しはまるで寄せては返す波のよう。
主人公の想いと一体になり切なく訴えかけてきます。
夢花火が蘇る
「鏡花水月」はその曲調も「夢花火」と似た雰囲気を感じさせますが、この曲、似ているだけでは終わりません。
場面はCメロ。感情の込められた「ねぇ」という声が響くと一瞬、曲が止まったかのような空白があります。
次の瞬間流れてきたのはなんと「夢花火」のサビ。
ほんの一瞬流れるそのメロディがその悲しい記憶を呼び起こすかのようです。
これを最初に聴いたときは本当に鳥肌が立ちました。
君と過ごした夏を描くMV
ここでいよいよ「鏡花水月」のMVを紹介するのですが、まず「夢花火」を知らないという方もいるかと思います。
「夢花火」を知っていた方が絶対に楽しめるかと思いますので、まずはそちらのMVをご覧ください。
大切な彼女を失ってしまった主人公の想いが胸に沁みる1曲です。
いかがでしたか?
彼女と過ごした夏の思い出が描かれるMV。
主人公が未だに忘れられずにいる様子がありありと伝わって来ます。
終盤の2人の幸せそうな姿。
もう彼女は居ないはずなので、あれは主人公の空想の中の姿でしょうね。
まさに触れたくても触れられないそれは「鏡花水月」を思わせます。