トラヴェルマシン
今から約8年前にリリースされたヒルクライムの6枚目のシングル「トラヴェルマシン」。
「大丈夫」や「春夏秋冬」など、誰かの為を想った曲はヒルクライムの中では定番ではあり、この曲もそうなのですが他とは違った魅力を「トラヴェルマシン」は持っています。
歌詞の中には数々の国名が書かれている様は、中々に斬新なのではないでしょうか。
また、ヒップホップ特有の軽快さと歌詞に込められた想いのギャップがこの曲の魅力をさらに引き出しています。
カップル向きの曲
どういった点がカップル向きなのかというと、それはやはり歌詞にちりばめられた登場人物の細かい行動でしょう。
そもそも、この歌詞には絶対に「二人」での行動が刻まれています。一人になることは少したりともありません。
その時点で、この曲がカップル向きということが分かりますね。
それに加え、二人の細かい行動。小さなことでも一緒にしたいという、なんとも心温まる歌詞になっています。
そして、男性目線で描かれているので女性をリードする男性の姿がこの曲を歌うことで構築されるのです。
メロディ自体もリズムを取りやすく、男性が歌いやすいためリードする男性のイメージ構築に拍車をかけています。
彼女や気になる人に聴かせるものとしてこれほど最適なものはありません。
カラオケで歌うと一気に良い雰囲気になること間違いなしでしょう。
歌詞解釈
リードする男性の姿
鞄は空っぽ 現地調達
カメラだけ持ってフォーカス
そうこうしているうちにようやく
一つ目の目的地に到着
雲を突き抜けこの空を
一体ここはどこなの
俺の気の向くまま
連れて行くから
出典: トラヴェルマシン/作詞:TOC 作曲:TOC&DJ KATSU
旅といえば、何日もかけて前々から準備するものです。
目的地もルートも荷物も全て確認し終えてから、旅が出発します。
しかし、ここではカメラだけ持っていますよね。
ここから読み取るに、旅の目的は「あなた」との思い出を残すというものでしょう。
そして、女性は何も知らずに男性に付いていっています。
これこそがリードする男性なのです。エスコートと言い換えてもいいかもしれません。
準備も特に必要なく、今すぐにでも「あなた」との思い出を作りたいという思いがここでは描かれていました。
君がいればそれでいい
フライトプランなんて適当さ
君とならばどこへ行こうが夢の国
いつも以上にイチャついてる
周りに人が居るから気まずいって?
でも、もう会わない誰かの目なんて気にしない
そうさまるで世界に二人っきりみたい
仕事なんて忘れ過ごすsunny days
二人ゴロゴロ転がすキャリーケース
出典: トラヴェルマシン/作詞:TOC 作曲:TOC&DJ KATSU
まさに、ふらふらゆらゆらといった旅の仕方。
当然です。特に目的地はないのですから。
「あなた」がいれば、どんな場所も輝く場所となるのです。
そして、ずっと愛する人と一緒にいれるからこそ自分をさらけ出せるのでしょう。
確かに、周りの目がある中でイチャつくのは女性にとっては恥ずかしいかもしれませんが、自分達の世界に入ってしまえばそんなことは関係ありません。
「俺」は「あなた」との時間を大切にしたいのです。
どこへ行こうとも。
トラヴェルマシン
I'm a トラヴェル…
トラヴェルマシン
飛び立とう
I'm a トラヴェルマシンどこへでも連れて行こう
約束する とびっきりの旅を
I'm a トラヴェルマシン予定帳など
要らない その日に考えれば良い
I'm a トラヴェルマシン行き先はここまでと
決めずに今日はどの街を
I'm a トラヴェルマシンもう曜日など
知らない 今だけは忘れていい
出典: トラヴェルマシン/作詞:TOC 作曲:TOC&DJ KATSU
今回の曲の中で最後まで同様の歌詞が流れるこのサビ。
「トラヴェル=旅」「マシン=機械」という今回のタイトルは、普通に考えたら飛行機や電車など旅に必要不可欠な交通手段のことを指します。
しかし、自らを「トラヴェルマシン」という男性。
ここから、男性自体が旅に必要不可欠であると暗に言っていることが分かります。
「あなた」に手を差し伸べているイメージが浮かび上がりますね。
そして、行先が不明というのも女性と一緒にいたいことの表れです。
「その日に考えれば良い」や「行き先は決めずに」など、一見ゆるゆるすぎてイラつくかもしれませんが、これらを愛する人と一緒に真剣に悩めるというのはその行為すら楽しいはずです。
二人だからこその楽しさ
旅路は常にsing sing along
ポケットから出したイヤホン
腕を組みLとRで分け合って
君がハモ 俺がメイン 奏で合ってる
高度1万フィートから見下ろす国
高鳴る鼓動は音に合わせ4つ打ち
乗り込んだこのマシンは最新鋭で
この大地と空を二人占める
出典: トラヴェルマシン/作詞:TOC 作曲:TOC&DJ KATSU