上から目線の主人公登場
あくびが一つ出ちゃうほど
つまらない午後になったな
ナンパとかしないでくれるかな
しらけちゃう
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
ナンパをされた日はどんな気分でしょうか?
きっと普通の人ならドキドキワクワクしてしまうでしょう。
しかしこの曲の主人公はナンパに慣れているのでしょうか?
上から目線で「そんなバカなことしないで」と流してしまいます。
女王様のような彼女は、「なんちゃって」の恋愛はしたくないようです。
しばらくはゲンキなキャラで
なんとなく生きてきたけど
気が付けば色気も出てきてるみたい
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
ここは久住小春が歌うパートです。
だからかもしれませんが、久住小春が主人公の物語のように聞こえてしまいます。
男っぽいと思っていたのに、徐々に女っぽさが見えてきたという意味でしょう。
ああ なんでなんだろう私
夕方になる度
泣きたい気持ちになる ああ
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
日が暮れると妙に寂しい気分になることはあるものです。
特に理由などないはずなのに。
この曲の主人公も、なんとなく切ない気持ちに押しつぶされそうになっているのでしょう。
人生に真剣に向き合う主人公だった!
Oh baby
夢は全部真剣
だから
大人になる条件を
教えてほしい
だけど
なんだか面倒くさい
そのうち
テレビを買い替えないと
いけないね
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
『なんちゃって恋愛』というタイトルだったはずですが、主人公は真剣に人生を考える女性のようです。
「これからどうなるんだろう!?」と頭の中で必死に考えているのでしょう。
しかしあまりに一生懸命考えすぎると頭がショートしてくるもの。
そして日常のささいな事に気が散ってしまうのです。
そのささいな事が「テレビを買い替えること」。
ここで主人公にやたらと親近感がわいてきませんか?
なんちゃって
恋愛をしたとこで 寂しくなるだけ
それなのにぬくもりを 感じたくなる
なんちゃって
良い奴を演じても むなしくなるだけ
それなのに適当に 愛想笑い
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
多くの人が経験したことがある「なんちゃって恋愛」。
別にすごく好きなわけじゃないけど恋人同士になる。
そして恋愛ごっこのような経験を重ねる。
もしかしたら「よろしくね~♪」という軽い気持ちで付き合ったのかもしれません。
でもそんなことをしていると、寂しさがどんどん膨れ上がります。
しかし、それでも「なんちゃって恋愛」を続けようとする自分。
そんな心の葛藤が聞こえてくるようです。
本当は本気の恋愛がしたいのにできないから「なんちゃって恋愛」に逃げる。
でも心の中ではいつも本当の恋愛ってどんなものなのかな?と感じているのでしょう。
ハンバーガーかじりながら
街行く人を眺めてた
本当に笑ってる子なんて
いるのかな
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
「ハンバーガー」という言葉から、現代っ子の姿が思い浮かびます。
街を行き交う人を見ていると、何を考えているのだろう?と感じることがあります。
皆が自分と同じようになんちゃっての恋愛をしているのかな?と。
主人公はきっと本当の恋愛をしたことがないのでしょう。
ヘッドフォンから流れてる
お気にの曲が繰り返し
この歌詞は私のこと歌ってる
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
曲にぴったりと気持ちが重なったときほどうれしいことはありません。
あまりにも自分にぴったりの曲に出会うと、その曲が自分のテーマソングになってしまうこともあります。
ここの部分はそのような瞬間をピタリと表しています。
自分のことを歌っているのかな?なんて感じる瞬間は、誰にでもあるのかもしれません。
大人になりたい気持ち
ああ なんでなんだろう私
素直に甘えられない
お母さんに電話がしたい ああ
出典: なんちゃって恋愛/作詞:つんく 作曲:つんく
「甘えられない」のは彼氏に対してでしょう。
甘えたいのに甘えられないときに恋しくなるのは「お母さん」でした。
甘えられない彼氏を前に、本当に甘えられる人が恋しくなったのでしょう。
つまり、恋人より親の方がまだ上なのです。
彼女にはまずは「大人になること」が必要なのかもしれませんね。
2人の関係は残念ながら「恋愛ごっこ」のようです。