中盤の楽曲をご紹介
6:Take Your Time
6曲目は「Take Your Time」です。
前曲の落ち着いたメロディーに対し、本曲は疾走感のあるメロディーライン。
これまで数多く解説してきたLONGMANお得意の曲調です。
アルバムも中盤へ突入。
リスナーを飽きさせないよう、切り替えの役割を担った楽曲ともいえるでしょう。
またこちらも歌詞の大半が英語で構成されています。
曲調と相まって洋ロックを彷彿とさせるお洒落さ。バンドのセンスが光りますね。
さらに歌詞は最後まで英語で展開されるかと思いきや、最後に日本語歌詞が登場。
締めのみを日本語とすることで、日本人リスナーにも分かりやすい構成に仕上がっています。
7:Wish on
7曲目に収録されているのは「Wish on」です。
2019年11月にリリースされたこちらの楽曲は、彼らのメジャーデビューシングル。
ファンにとっても、アーティスト本人にとっても思い出深い楽曲となっています。
またこちらはアニメのエンディングソングにも起用されている楽曲です。
彼らを有名にした起点の一曲といっても過言ではないでしょう。
加えて歌詞の内容という観点で魅力的なのは、時間経過の描写です。
楽曲が進むにつれて朝から夕方に情景が移っていく…。
そんな様子が節々に盛り込まれ、分かりやすく表現されています。
こちらは歌詞で一番伝えたいメインテーマではありません。
ですが趣旨を盛り上げる最大の特徴となっているといえるでしょう。
8:She Is Coming
8曲目は「She is Coming」です。
こちらも前述した「Mind Of Past」同様の特徴付きの楽曲。
皆さんはこちらの楽曲を覚えていらっしゃるでしょうか。
例えば、日本語の歌詞であれば余計な考察が頭を巡ることも少なくありません。
しかし本曲は、全編英語の歌詞で構成されています。
そのため穏やかなメロディーと共に英語歌詞が入ってくる、心地良い作品です。
終盤の楽曲を解説
9:No End
9曲目はこちらも英語歌詞の楽曲「No End」が収録されています。
物事の終盤に直面している主人公。
新たな始まりを予感し、不安やフワフワとした気持ちを感じています。
上記のように本曲は彼の心情を切り取って歌った楽曲です。
またこの曲を収録する順番にも作者であるアーティストのこだわりが垣間見えます。
アルバムの終盤に新たな始まりを歌った楽曲を配置するこの方法。
終わりに近付くに当たって思う悲しさを感じさせず、軽減させる効果があります。
10:One Day
10曲目に収録されているのは「One Day」です。
前述した「Replay」以来の落ち着いた楽曲が再登場しています。
前半にはスピード感溢れる楽曲が頻出していた本アルバム。
終盤に向けて、落ち着いた雰囲気の曲を配置しているのが分かります。
最後の楽曲へ向かうにつれて、少し切なさを感じることでしょう。
また具体的な歌詞は以下の通りです。
目の前のグラデーション
赤い空は静かに流れていった
出典: One Day/作詞:HIROYA HIRAI 作曲:HIROYA HIRAI
中でも印象的なのは、2番の歌詞である上記の表現です。
夕暮れ時に見る夕日を指す表現であることが分かります。
またこちらは一時的な断片を切り取ったシーンではありません。
同じ夕日の景色の中でも刻一刻と経過している時間を表しています。
さらにこの他にも、目に見える景色をリアルに描写した歌詞が登場。
このように本曲は情景の描写が美しい作品といえるでしょう。
11:Just A Boy
11曲目、最後に収録されているのは「Just A Boy」。
こちらはアルバムタイトルにも起用されている表題曲です。
タイトルにかかる期待感が一入のこちらの作品には、イントロがありません。
ボーカルの優しい歌声が特徴的な歌いだしから始ます。
ラストに相応しい哀愁と勇気を感じる作品といえるでしょう。