渋谷の廃ビルに描かれた巨大アートワーク

NOISEMAKER【NAME】歌詞&MV解説!僕の名前は結局なに?圧巻の演奏と物語の結末を見届けよの画像

2018年の『Wings』でRIZE・The BONEZのJESSEとのコラボを果たしたNOISEMAKER

最新作となるミニアルバム『RARA』では更に驚くべきプロモーションを展開しています。

実は『RARA』のアートワークは渋谷の某所にある廃ビルに実際に描かれているのです。

その大きさは12m×12mという超巨大ストリートアート!

実の兄弟であるメンバーAGHIDEが結成したアートユニット「DOTS COLLECTIVE」

これまでのNOISEMAKERのアートワークは全て彼らが手掛けていました。

しかし『RARA』のアートワークでは驚くべき人物が関わっているのです。

WK Interactによる壁画

NOISEMAKER×WK Interact-To Live Is【RARA PROJECT MAKING MOVIE】

今回NOISEMAKERがアートワークを託したのはWK Interact

Banksyと並びニューヨークのストリートアートシーンで絶大な人気を誇る人物です。

渋谷の街に描かれた巨大アートもWKのアイディアだといわれています。

更に驚くべきことにこれだけの素晴らしい作品は再開発に伴い破壊されることが決まっていることです。

「壊されるところまでがアートだ」

WKとNOISEMAKERによる諸行無常な美学が詰まったミューラル(壁画)。

ぜひどこにあるか探してみてください!

リードトラック『NAME』

哀しみと希望を表現したMV

NAME/NOISEMAKER

2019年1月29日に公開された『NAME』のMV

ディレクターは音楽以外にファッション業界でも有名な映像クリエイターのヤマダコウスケ氏です。

音楽関係ではNOISEMAKERの過去のMVの他ONE OK ROCK等の映像も手掛けています。

MVはモデルの小山かんな扮するミステリアスな少女の哀しみと希望を描いた物語

そして渋谷のミューラル前でのNOISEMAKERの圧巻のライブ映像の2部構成で進行してゆきます。

泣き叫び、笑い、走る少女...

まずMVの本編ともいえる少女の物語を紐解いてゆきましょう。

主人公の少女はとてもミステリアスな存在です。

満面の笑みを浮かべ踊り、鏡に怒りをぶつけ、そして路上で泣き叫びます

喜怒哀楽の感情をこれ以上ないほどに激しく発露するのはなぜでしょう?

病院のベッドで横たわる少女の走馬灯?

MVの後半、ショットを飲み干す少女の姿が呼吸器を付けた映像と重なります。

実はこの物語は死の間際に少女が見た一瞬の走馬灯なのです

MVの冒頭でもさりげなく伏線が貼られていました。

思い返してみましょう。

MVのファーストショットには心電図モニターの映像が挿入されていたのです。

その数値はすでに心肺停止状態を示していました

東京での1人暮らしを夢見る少女、しかし彼女の余命は...

『NAME』のMVには明確な裏設定があるのです。

主人公の少女は不治の病を患っており余命幾ばくもありません。

しかし彼女にはささやかな夢がありました

それは東京で1人暮らしをするという誰もが経験できそうな小さな夢です。

病院を出るということは少ない余命を更に縮めることに繋がります。

しかし彼女は両親の許可を得て夢の1人暮らしを実行するのです。

思い切り笑い、踊り、泣き叫び、短い人生を謳歌する少女の手には透明のケースがあります

中に入っているのはドライフラワーです。

ドライフラワーは枯れることなく常に美しい姿を保ち続けます

その姿は少女の憧れの姿です。

喜怒哀楽を味わいつくし病院へと戻った少女は静かに息を引き取ります

MVのラスト、息を吹き返す少女