稀代のロック・シンガー椎名林檎
2018年でデビュー20周年を迎えた椎名林檎。ソロ活動、バンド「東京事変」を経て再びソロ活動へ。
その類い希なる才能を遺憾なく発揮し、これまで数多くの話題作、ヒット曲をリリースしました。
その殆どの楽曲の作詞・作曲を手がける椎名林檎は、まさに稀代のロック・シンガーと言えるのではないでしょうか。
そんな椎名林檎の「いろはにほへと」をご紹介するにあたり、ざっくりと椎名林檎のプロフィールをご紹介します。
地元福岡で培った音楽センス
外資系石油会社に勤める父の転勤で、埼玉県で生まれた椎名林檎は静岡県で10年、福岡県で7年過ごしました。
高校中退しアルバイトをしながらデモテープ作りに励んだ椎名林檎は、1996年「The 5th MUSIC QUEST JAPAN」の福岡大会にバンドで出場。
しかし、大会関係者からソロでの出場を勧められ「MUSIC QUEST FINAL」に「椎名林檎」として出場、そして優勝しました。
この大会で歌ったのがのちに3rdシングルとしてリリースされた「ここでキスして。」だったのです。
1998年「幸福論」でメジャーデビュー
1998年5月27日、1stシングル「幸福論」でメジャーデビューを果たした椎名林檎。
その後「歌舞伎町の女王」(98)、「本能」(99)、「罪と罰」(2000)など次々とヒット作をリリース。
椎名林檎の名は瞬く間に全国区となり、それまでの音楽シーンに新たな旋風を巻き起こしました。
2004年にはバンド「東京事変」を結成。2012年のバンド解散までヒット曲、話題曲を次々と発表し、多くのファンを魅了したのです。
そして、バンド解散後の2013年5月27日。
1stシングルをリリースした同じ日に、13枚目のソロシングル「いろはにほへと/孤独のあかつき」を発売しました。
「東京事変」解散後初のシングル
椎名林檎の13thシングル「いろはにほへと」は、バンド「東京事変」解散後、初のシングルとして発売されました。
さらに同曲は椎名林檎デビュー15周年を迎えた記念日(1998年5月27日デビュー)に発売というおめでたい楽曲です。
オリコン週間チャート8位にランクインしました。
同曲は2014年11月5日にリリースされた5thアルバム『日出処』に収録されています。
この曲は2013年4月クールで放送されたフジテレビ系ドラマ「鴨、京都へ行く。ー老舗旅館の女将日記ー」の主題歌として書き下ろされた楽曲です。
松下奈緒演じる主人公・上羽鴨は財務省のキャリア官僚でしたが、母の急死により京都にある実家の老舗旅館を継ぐことになりました。
官僚から旅館の女将へ……そんな鴨の悪戦苦闘ぶりをコミカルに描いたドラマで、オール京都ロケで撮影されました。
その人のルーツ、「生きる哲学」を伝えた
ドラマ主題歌として「いろはにほへと」を書き下ろした椎名林檎は、脚本を読み土地、血縁という人間のルーツに強い「意志」を感じたとのこと。
特に母と娘の関係を「生きる哲学」とし、歌詞に認めたのだそうです。
松下奈緒×京都老舗旅館×椎名林檎……その後の椎名林檎を予兆するようなジャポニズムを感じます。
この和装美人は!?
13thシングル「いろはにほへと」のMVは、これまで椎名林檎、東京事変のMVを数多く手がけてきた映像ディレクター・児玉裕一が手がけました。
和服に身を包んだ椎名林檎が竹林を歩いています。そこへ次々と現れる幻想的な妖たち。
京都を舞台にしたドラマの主題歌だけあって、MVも和風なイメージで統一されています。
このMVは、SPACE SHAWER Music Video Awardの「MVA BEST VIDEO」に選出されました。
歌詞から紐解く生きる哲学「いろはにほへと」
ドラマ「鴨、京都へ行く。〜老舗旅館の女将日記〜」のために書き下ろされた「いろはにほへと」女性の「生きる哲学」を強く意識して作った楽曲です。
まずは歌詞をご覧ください。