全員で目指します…完成度高め
MVに出てくる色や上下に分かれた画面、Mrs. GREEN APPLEのメンバーの露出率。
オシャレやセンスの良さは当たり前と、言わんばかりの仕上がりです。
でも完成度に『完璧』という言葉は似合いません。
しなやかな歪みを残して作った映像と、テンポよく進む楽曲。
Mrs GREEN APPLEにしか出せない、明るいギターポップを観て聴くことができました。
季節は1つだけじゃない…
今回起用された『シーブリーズ』は日常の汗や臭い対策が主力商品です。
最近はデオドラント系商品は年間を通して使うケースも多くなりました。
MVもそれを意識してオールシーズン対応の仕上がりです。
そしてノンジャンルで聴けて観る楽しさも、MVには盛り込み済み。
自信作だけどそれに溺れない、Mrs. GREEN APPLEを代表する楽曲であること間違いなしです。
この後はMVを観るだけではもったいない、「ロマンチシズム」の歌詞にある名場面をご紹介。
肯定感でつなぐ思い
弱い部分も長所です
「ロマンチシズム」の歌詞に使われている言葉にも注目します。
1つの歌にマジックの様に並ぶ言葉は、いつもながらかもしれません。
でも目を引くフレーズがいつも以上に多めです。
「作詞家:大森元貴」ワールドを今回も堪能しましょう。
歌いだしがが刺さります
「あなたって人はどんな人?」
そんな風に聞けたらな
背中押される夏の日には
鮮やかに揺れる花になろう
出典: ロマンチシズム/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
気になる人の好きな食べ物や音楽そしてどんな性格なのか…、とても気になります。
好意があるからこそ、聞けない気になる人のあれこれ。
気になる人に勇気を出して質問が出来たら…、しかもストレートな口調で質問内容をぶつけたら…。
残念ながら文字にして送っても、いきなりのラフな質問は相手に引かれてしまいます。
歌の主人公ももちろんそれは分かっているはず。
聞きたくて知りたくて仕方ないけれど、気になる人は心の中だけにいます。
今はそれで良いと自分に言い聞かせる時です。
花は人知れず咲いているけれど、花は心を癒してくれます。
いつか気が付いてもらえることを願って咲き続けるのです。
僕のことを知って欲しい
見た目より優しいから…
「僕って人はこんな人」
そんな風に言えたらな
頭抱える独りの夜は
濃(こま)やかに揺れる花であろう
狼の様に
強気で居たいの
でもその自信は見当たんないの
出典: ロマンチシズム/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
気になる人のことは知りたいけれど、それよりも知って欲しいのは僕のこと。
ここでは歌の主人公の心の中の葛藤が歌詞になっています。
知って欲しい、話しかけたい、自分が望むことばかりで埋められる心。
僕のことをどうやって伝えればいいのかも分からなくて、動けません。
誰にも相談できずに悩む夜がまたやってきます。
独りで悩んでいれば頭に浮かぶのはネガティブなことばかり。
それを振り切るようにいつか見た風景を思い出します。
風にそよぐ花は優しさの象徴。だから自分もそうなりたいと願いました。
『こまやか』は細やかとも書きますがここで使われたのは『濃』。
通常より濃い目の愛情を表現しています。
この漢字が入ることで歌詞の中にある愛もグッと深まりますね。
好きだけではなく、相手の心を気遣いながら伝える思いは作詞家からの愛です。
狼を想像するような強さも必要だけど、無理はしたくありません。
僕らしく恋をすることしか分からない…それでいいと僕だって納得しています。