女性なら1度は憧れる「シンデレラ」

乙女心は男性には理解不能?

女性であれば、誰もが一度は憧れたであろう「シンデレラ」。

不幸な少女が魔法使いのおかげで王子様と出会い、幸せになる有名な童話ですよね。

その憧れを今でも持ち続け、自分磨きを徹底して、童話やテレビドラマのような運命的な出会いを探し続けている女性も少なくはないでしょう。

こういった乙女心は、女性同士なら共感できるかも知れません。

しかし男性から見ると、その絵に描いたような女性らしさを病的なもののように感じてしまうこともあるようです。

そうなると、逆に男性を遠ざける原因となってしまうことも。

それでも多くの女性が憧れを抱くシンデレラへの思いは、ある意味で「症候群(シンドローム)」とも言えるでしょう。

今回紹介するヒステリックパニック楽曲「シンデレラ・シンドローム」は、そんな女性の心がハチャメチャに表現されていると話題になった楽曲です。

女性が秘める「毒」が盛り込まれた名曲

ヒステリックパニックは、2012年に愛知県名古屋市で結成され、2015年にメジャーデビューを果たしたロックバンドです。

そんな彼らのメジャー2枚目のシングル曲が「シンデレラ・シンドローム」なのです。

「アンチ乙女心」と言っても過言ではない歌詞は、インパクトのあるシャウトが魅力のヴォーカル・ともが作詞を手がけました。

多くの女性が胸に秘めている「毒」をさらけ出したような歌詞になっています。

まだヒステリックパニックを知らないという方も、「シンデレラ・シンドローム」の歌詞を一目見ただけで、ヒステリックパニックの世界観に十分浸ることができるでしょう。

シンデレラ・シンドロームの歌詞に迫る!

かわいくなれる呪文「ちちんぷいぷい」

それでは、そんなハチャメチャな歌詞について見ていこうと思います。

【シンデレラ・シンドローム/ヒステリックパニック】ハチャメチャな歌詞の意味に迫る!ドラマ風のPVも☆の画像

(ちちんぷいぷい!)つけま ネイルして
(ちちんぷいぷい!)ガラスの靴とドレス
(ちちんぷいぷい!)キラキラなメイクして
わたしシンデレラだったんだ 待っててね 運命の彼ピッピ☆

へ ん し ん だ ! !

出典: シンデレラ・シンドローム/作詞:とも 作曲:Tack朗・SEIGO

関西地方では、ワイドショーの番組名としても知られている「ちちんぷいぷい」。

本来は、小さな子供がケガをしてしまった際のおまじないとして使われる言葉で、シンデレラの物語においては、変身の際や魔法の呪文としても用いられています。

シンデレラ・シンドロームの歌詞の冒頭にも「ちちんぷいぷい」とありますが、女性がメイクなどのおしゃれでキレイになるための呪文として表現されていますね。

また、「彼ピッピ」という言葉は誤解が多いようですが、本来は自分の彼氏のことを意味するのではなく、友達以上恋人未満の男性を意味する言葉なのだそうです。

そのため、冒頭の歌詞は、恋する自分が大好きな相手を表現している、とも解釈できるでしょう。

甘い歌詞は女性のあざとさ?

ゆるふわ あま〜い 苺みるくみたいな愛
ああ とろけちゃいそう ⾷べちゃお (きゃらめる☆きゃらめる)
ハートにシロップいっぱい デコレーションは派⼿に
ちょっぴりほろ苦 オトナの味 (きゃらめる☆きゃらめる)

出典: シンデレラ・シンドローム/作詞:とも 作曲:Tack朗・SEIGO

ひらがなが多い歌詞で、わざと甘い感情を出していますね。

この部分は、恋に恋する女性の脳内を歌詞にしているようです。

「苺みるく」、「シロップ」、「きゃらめる」など、女性の好きな甘い食べ物で女性の世界観を表現していますが、ただかわいいだけでなく、あざとさも感じさせる歌詞になっています。

かわいさとあざとさが混同している歌詞に、何となく共感してしまう女性も多いのではないでしょうか?

女性の日常を歌詞で表現

また⼥⼦会 旅⾏ 傷舐め 絆深め超視界良好
イチオシ カワイイ流⾏コスメ買いに⾏こう
お肌 かなり調⼦が良い 美容法
メロメロにメルトする⽢いメモリーと
メラメラと燃え上がるジェラシー
「恋に恋し 恋に⽣きる!」
乞う好意に婚姻 強引に⾏こう

出典: シンデレラ・シンドローム/作詞:とも 作曲:Tack朗・SEIGO

ここでは、曲名の通り「シンデレラ・シンドローム」真っ只中の女性の日常が描かれています。

「女子会」、「旅行」、「メイク」という、女性が大好きなワードも散りばめてかわいさを醸し出しつつ、恋愛に関して愛憎入り混じった歌詞で、恋に恋する女性の生々しさも伺えます。

作詞では、イマドキの若い女性の特徴を巧みに捉えた様子が描かれています。

作詞をしたともは年齢を非公表にしていますが、ここまで深く女性の本質を理解しているあたり、20代前半の女性の知り合いが多いのでしょうか?

あるいは、若者世代の女性と交際していたのかも知れませんね。

「もしかして20代の女性が書いたのでは?!」と思わせるくらい、若い女性そのものを的確に表現しているように思います。