キラキラ輝く女性の本性を描いた?
とぅいんくる☆とぅいんくる わたしだけの
とぅいんくる☆とぅいんくる おうじさま
ホラ ギュってして くちづけして
「誰より世界イチ可愛いでしょ?」
知らんがな(・ω・`)×4
出典: シンデレラ・シンドローム/作詞:とも 作曲:Tack朗・SEIGO
SNSに充実した様子を投稿し、恋も生活も幸せそうな日常を送る女性たち。
そういった女性は、「キラキラ系女子」とも呼ばれていますね。
とぅいんくる(twinkle)とは、日本語で「キラキラひかる」という意味であり、冒頭の「とぅいんくる」は、運命の王子様と思い込んでいる男性に恋する女性を表現しているようです。
「わたしだけのおうじさま」に対して乙女心を炸裂させる女性。
しかし、サビの最後の歌詞では、そんな女性を「知らんがな」と突き放しています。
人生というものは、自分自身が主人公であることは言うまでもありません。
しかし、他人の人生も自分が主人公というわけではないのです。
そういう感情がここに表されているようですね。
夢見がちな女性に一切配慮しない歌詞
桃⾊の脳内はお花畑 お⾺⿅ タワケなお⽅だらけ
夢⾒がちな「ゆめかわいい」ちゃんは夢⾒⼼地
(構ってちゃんな)メルヘンチックに
(困ったちゃんは)メランコリック
(今⽇も)メンタル(器⽤に)ヘラってる
(あ痛痛痛 アンタのワンダーランド!)
魔法少⼥はもう末期症状
「おやすみなさい。」
結末はアンハッピーエンド
出典: シンデレラ・シンドローム/作詞:とも 作曲:Tack朗・SEIGO
この楽曲の始まりからしばらくの間は、女性のかわいらしい一面が表現されていますが、最後のサビパートに入る前に、とものソロパートが展開されます。
その歌詞は、シンデレラに憧れ、「彼ピッピ」との恋に恋し、毎日をキラキラ生きたいという女性の本音が見え隠れしているでしょう。
「メランコリック」や「メンヘラ」という負の印象の強い言葉も含まれていて、ここまでの歌詞とは打って変わって、自分をシンデレラと思い込んでいる女性に対する批判的な歌詞にガラリと変わるのです。
「おやすみなさい。」という部分にも、単純に眠るという意味ではなく、もっとブラックな意味が秘められている、とも解釈できるでしょう。
衝撃のラスト
とぅいんくる☆とぅいんくる 魔法は
とぅいんくる☆とぅいんくる もう解けた
ねぇ マジひどくない? ありえなくない?
「話を聞いて」
とぅいんくる☆とぅいんくる 悲劇の
とぅいんくる☆とぅいんくる おひめさま
つらたんだったんだ かまちょ 事案なんだ
「誰より世界イチ可哀相でしょ?」
知らんがな(・ω・`)×4
出典: シンデレラ・シンドローム/作詞:とも 作曲:Tack朗・SEIGO
最後のサビでは、これまでキラキラして生きてきた女性の結末が描かれています。
彼ピッピにフラれてしまい、傷心となってしまった女性の本音が描かれていますが、男性にフラれた瞬間の女性なら、この歌詞にも共感できるかも知れませんね。
(ちちんぷいぷい!)御伽噺さ
ぜんぶ夢物語だったんだ 君はヒロインじゃなかった
幸せにはなれなかったシンデレラちゃん
ちゃんちゃん♪
出典: シンデレラ・シンドローム/作詞:とも 作曲:Tack朗・SEIGO
そして最終的には、自分がシンデレラだと思い込んでいた女性に対し「君はヒロインじゃなかった」と、冷たい言葉を残しています。
また、最後に「ちゃんちゃん♪」と軽く表現しているように、女性の失恋の痛みなど、男性にとっては大したことではないのかも知れません。
「男女の恋愛観の違い」を考えさせるということも、実は「シンデレラ・シンドローム」の一見ハチャメチャに見せた歌詞に秘められた、ひとつのメッセージなのかも知れません。
従来のJ-POPの路線から逸脱した怪作
恋愛ソングでありそうでない
国内の音楽業界では、さまざまなテーマを掲げた楽曲が多くリリースされてきましたが、その中で最も主流のテーマが「恋愛」です。
日本は海外よりも恋愛が主なテーマの楽曲がヒットする傾向にあり、J-POPの全盛期と言われた1990年代のヒット曲の多くも恋愛ソングでした。
「シンデレラ・シンドローム」も、ある意味で恋愛ソングはありますが、従来のJ-POPよりも中傷的な表現も多く、特に女性では苦手に感じる人も少なくはないでしょう。
しかし、軽快な曲調で展開されるため、重たい気持ちにさせず歌詞を堪能できる怪作でもあります。
そのため、ノリの良い音楽が好きな女性はもちろん、「普通の恋愛ソングにはもう飽きた」、「最近女性にフラれたばかり」という男性にもオススメです。
「これだから女は!」と共感しながら聴けるかも知れませんね。
ドラマ風PVにも注目!
近年では、気軽にオフィシャルのPVをチェックできるようになったため、そのクオリティーが注目されてヒットするアーティストも珍しくありません。
「シンデレラ・シンドローム」も、ドラマ風のPVがユニークだと注目され、YouTubeの再生回数が既に100万回を突破しています。
「まだ見たことがない」という人は、こちらを一度ご覧ください。
もちろん「もう一回見よう♪」という人もどうぞ。