T.M.Revolution「LEVEL4」とは
4枚目のシングル
「LEVEL4」は、1997年4月21日にリリースされた4枚目のシングルです。
PlayStation用ゲームソフト「モータートゥーン・グランプリ」のCMソングにも起用されています。
オリコンチャートでは最高順位18位ながらも、35週連続のランクインを果たしておりロングセラー曲となりました。
累計売上枚数は、42.7万枚を記録しています。
リリースから21年経った現在(2018年3月)も人気の高い曲です。
当時のシングルというと、現在では見ることが少なくなった8センチCDが主流でした。
懐かしいと感じる方も多いはずです。
しかしながら現在のT.M.Revolutionとジャケットの姿を見比べても、衰えを全く感じさせないのはすごいですよね!
当時は華奢な体つきからは想像を超える高い歌唱力が印象的でした。
過去の彼を知らない人も今回「LEVEL4」と共に、覚えていって下さいね!
タイトルの由来
それでは次に「LEVEL4」のタイトルの由来についてご紹介します。
元々この曲は2枚目のアルバム「restoration LEVEL→3」と同時期に収録されました。
「レベル」の意味は、ウィルスや細菌の危険度を示す「バイオセーフティレベル」になぞられたものです。
アルバムのタイトルはこれを踏まえて「最高潮の一歩手前」を表現しているとされています。
そしてシングルのタイトルにもなっている「レベル4」は、最も危険とされる値です。
それを踏まえると「T.M.Revolutionの最高潮の曲」という風に捉えられますね。
当時の持てる力の全てを注ぎ込んだ曲が、この「LEVEL4」というわけです。
歌詞
それでは歌詞の解釈をしていきましょう。
先ほどもご紹介しましたが、この「LEVEL4」という曲の背景には、バイオセーフティレベルがあります。
恋をして相手に溺れていく様を、ウィルスに例えて体が蝕まれていくような比喩表現をしています。
そのような感覚を念頭に置いて、歌詞を見ていきましょう!
人の欲望に限界値なんてない
欲望もレベル 上げれば
ちょっとやそっとじゃ 満たせないけれど
是が非でも お願いしたい
君が夢の カギになるから
出典: LEVEL4/作詞:井上秋緒 作曲:浅倉大介
まずは冒頭の歌詞です。
人の欲望は、上を見ればきりがありません。
もっともっと、と求めてしまうものです。
ここでは「君」に対しての欲望を表現しています。
例えば、始めは姿を見ただけで幸せだったと思っていたのに、話をしたい→触れてみたい→自分のものにしたいと欲望にはきりがありません。
だからこそ「君」に自分の気持ちを受け止めてもらいたいと強く思っている様子が伝わってきます。
そして主人公の男性は、カネなし力なしのダメ男。
持っていない物を手に入れたいという欲望も相まって、欲望が暴走しているのかもしれませんね。
快楽も 知ってしまえば
ちょっとやそっとじゃ 満たせなくなるよ
ハーレムを作りたいとか
そーいや昔 思ってたっけな
出典: LEVEL4/作詞:井上秋緒 作曲:浅倉大介
この歌詞の前に「こだわり」という言葉が登場してきます。
なんでもそこそこでいいと思っていたのに、「君」と出会ったことで心の中で大きな変化が生まれたのでしょう。
歌詞を推測するに、「君」は高嶺の花のような存在。
性格がいいだけの人よりも、性格も見た目もいい人がいいという欲望が生まれたのです。
この欲望が暴走するように、過去の自分の野望を回想しています。
なんとなくバブル期の雰囲気を感じるのは、筆者だけでしょうか(笑)
バブル期は、お金持ちの男女が品定めするように金や見た目で相手を選んでいた時代という印象があります。
あれも欲望の塊でしたよね。
歌詞の主人公もそんなことを想い耽っていたのかもしれません。
諦めを 覚えた胸を
力技 君に奪われて
ともすれば 意識は肥大
身の程知る 明日はいらない
出典: LEVEL4/作詞:井上秋緒 作曲:浅倉大介
様々な妄想はたくさんするけれど、やっぱり現実は残酷なものです。
もともと、力もお金もない自分が「君」に近づけるわけもなく、諦めかけています。
だけど「君」はそんな諦めかけの気持ちを払拭してしまうほどに、魅力的なのです。
諦めるべきか、行くべきか葛藤をしている様子が描かれています。
そして葛藤の末に出した答えは・・・・。
すべては「君」次第
是が非でも お願いしたい
夢に遜色 劣らない女よ
欲望のレベル 振り切れ
君がカギを 握ってるから
出典: LEVEL4/作詞:井上秋緒 作曲:浅倉大介
理想の女性を繰り返し妄想している中で「君」は、間違いなくピッタリの存在だということに気付きました。
それならば、アタックするしかない!と「君」に対して猪突猛進の勢いで向かって言っている様が読み取れます。
自分を幸せにするのも不幸にするのも、すべては「君」次第、ということですね。
バイオセーフティレベルも振り切れて全身がウィルスに汚染されてしまったように、彼もまた「君」という存在に染められてしまったということです。
運命の相手に出逢った瞬間が、こんな感覚だったら本当に素敵なことです。
男性の行く末が気になるところですが、それは「君」次第ですね☆