DREAMS COME TRUE【なんて恋したんだろ】歌詞の意味を解説！終わった恋の温かさに涙…

日本を代表するJ-POPバンド「DREAMS COME TRUE」。

2ndアルバム「LOVE GOES ON…」以降ミリオンセールスが続いた彼らですが、実はアルバム「SING OR DIE」でその記録が途絶えたのです。

しかし、1年6ヶ月後の1999年4月にリリースした20枚目のアルバム「the Monster」でミリオン奪還！

ヒットシングル「朝がまた来る」を含む本作は大ヒットアルバムとなりました。

今回ご紹介する「なんて恋したんだろ」も、このアルバムに収録されています。

「なんて恋したんだろ」は8cmシングルの表題曲として、1999年3月にリリースされました。

こちらのCDがDREAMS COME TRUEにとって25枚目のシングルです。

「the Monster」以外にベストアルバム3種にも収録されている本曲。

ファンからもメンバーからも愛されている楽曲といえるでしょう。

終わってしまった恋に馳せた思いを歌った「なんて恋したんだろ」。

別れてもなお心に残る感情とは、どんなものなのでしょうか。

後悔？それとも前向き？

「なんて恋したんだろ」の歌詞を紐解きます！

恋人同士の関係を解消することに決めた二人が描かれています。

歌詞全体を見渡すと、どちらから別れを切り出したのかは明確になっていません。

決定的な言葉を発しない、という部分がこの曲のポイントと言えそうです。

別れを決断するまで、沢山話をしたのでしょう。

お互いの思いを伝え合い、二人が納得して迎えた結末が「別れ」だったようです。

これまでにないぐらい、疲れてしまうほどに会話をした二人。

亀裂による結末ではなく、話し合いによって導き出した結末ですから、話を終えてからの雰囲気も悪くなりません。

「ちょっと小腹が空いたね」なんて言い出したのはどちらでしょうか。

おそらく彼に作ってあげるのはこれが最後、そう思いながらおうどんを茹でたはずです。

きっと彼も、彼女が作るおうどんはこれが最後だと思って食べたはずです。

泣きながら食べた理由は、「最後」を突きつけられたから。

別れは決めたものの、まだ同じ空間にいる二人は、これが最後の時間なのだとは実感していなかったようです。

泣きながらおうどんをすする二人の光景を思い返した彼女は、笑ってしまいました。

大の大人が「おうどん」に最後を感じて泣いているわけですから。

泣きながらの最後の晩餐。

「ティッシュあるよ」「七味入れる？」といった感じでいつもどおり、相手のことを気遣いながら食事していました。

別れても思い合っている二人、と読み取りたいところですね。

しかしここでは「お互い思い遣る」「気遣いあう」という言葉が使われているのです。

これらの言葉にどこか違和感を感じないでしょうか？

ここまでの描写から、彼らの別れの理由は「本気でぶつかり合えなかったこと」にあると推測しました。

二人からは「全て伝えた！」という溌剌とした空気が感じられないのです。

きっと最後の会話も、ずっと気遣い合っていたから疲れてしまったのでしょう。

彼女は、思い「遣」ってえらいと言っていますが、本当は心の底から思い「合」う二人でいたかったのではないでしょうか。

お互いを傷つける言葉は口にせず、大きな衝突をしないように気を遣いながら歩んできた二人。

だから思い出の中に起伏はなく、気遣いによる温もりが保たれています。

しかしそこに、相手を強く思う「熱さ」はなかったのでしょう。