消えない時間

君がいない世界で、君のいないストーリーで
振り出しに戻れたらどれほどによかっただろう

出典: 恋なんて/作詞:塩塚モエカ 作曲:塩塚モエカ

恋人が元恋人になったという事実により、2人で過ごした時間が消えて無くなるわけではありません。

2人で過ごしたという過去は永遠に残っていくことです。

こんな風に相手と別れて辛い思いをするのなら、いっそのこと出会わなければ良かった。

「君」のことを知らないまま他の誰かとに落ちていれば、という気持ちもあるのでしょう。

そうすれば幸せな未来だったのかもしれない。

そんな風に「もしも」の世界を思って今の苦しさを紛らわしてしまうほど彼女を好きだったのでしょう。

恋の結末

「恋なんてくだらないことで傷つくもんだ」って
初めからわかっていたくせに、また目逸らしてしまった
今夜、2人だけのためにスポットライトが当たれば
ドラマはそこで終わるんだ

出典: 恋なんて/作詞:塩塚モエカ 作曲:塩塚モエカ

恋をすることで傷つく瞬間があると分かっていたのに、今ではその恋に傷つけられている主人公。

幸せな時間を過ごしたことで、そんな恋のリスクを忘れてしまっていたのでしょう。

ここでは2人の関係を終わらせることに決心がついた主人公の姿が思い浮かびます。

今までは受け入れきれなかった大好きな人との別れ

彼は今、恋というものがどんなものだったのかを思い出し、恋の結末を受け入れる覚悟ができたのでしょう。

 2人の恋が終わる瞬間。

それはまるでドラマの最終回のような清々しさと、切なさが漂う場面です。

当事者だけが知る、どこにもないオリジナルのドラマ

主人公と恋人はお互いの人生へエールを贈り合い、その関係を終わらせるのでしょう。

清々しささえ感じる、2人の恋の終わり。

恋の終わりの気持ちを鮮明に描いた「恋なんて」。

この楽曲を締めくくるのはタイトルと同じこの言葉です。

恋なんて

出典: 恋なんて/作詞:塩塚モエカ 作曲:塩塚モエカ

この「恋なんて」という言葉から感じるのは、恋をしたことへの後悔と恋人への感謝の気持ち。

恋によってどれだけ傷つくのかということを初めて経験した主人公は、新しい感情を知ったのです。

彼がまた新たな恋を始めた時、この経験は彼にとってのとなるでしょう。

恋の痛みを知ったことで、主人公は人間として深みを増したに違いありません。

この楽曲は、失恋というものの生々しさと同時に、失恋による精神の成長も描いているといえるでしょう。

羊文学という、オルタナティヴなシーンで活躍するバンドならではの観点から描かれた恋愛ソングでした。

まとめ

羊文学【恋なんて】歌詞の意味を徹底解説!祈りに似た呪いとは?別れの現実を直視できない心情を紐解くの画像

今回は羊文学の「恋なんて」の歌詞の意味を徹底解説してきました。

恋の終わりを切なく描いたその歌詞の世界。

この記事を読んでいただいたことで、更に深く理解していただけたのではないでしょうか。

最後にOTOKAKEに掲載されている記事の中から、オススメの記事を幾つか紹介して終わりにしようと思います。

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