Every Little Thing「Time goes by」
1998年2月11日にリリースした8thシングル
1996年の1stシングル「Feel My Heart」をリリースしてデビューしたEvery Little Thing。デビュー曲からCMソングや「CDTV」のエンディングテーマを務めるなどかなり注目されていましたよね。
シンセサイザーとマッチした持田香織の歌声が若者からの絶大な支持を受けました。1990年代を代表するアーティストへと駆け上がるターニングポイントとなった楽曲がこの「Time goes by」です。
Every Little Thingの代表作といわれたら、この楽曲がまず出てくるのではないでしょうか。
Mr.Childrenの「ニシヘヒガシヘ」という楽曲があったため、オリコン週間ランキング1位を逃してはしまいましたが、1998年度の年間ランキングでは9位、更には第40回日本レコード大賞優秀作品賞や、第13回日本ゴールドディスク大賞のソング・オブ・ザ・イヤーなど様々な賞を獲得しました。
生音のピアノを取り入れたり、ゆったりとしたメロディー中にドラマチックな恋人たちの別れが描かれており、心をぎゅっとつかまれます。
作詞・作曲は元メンバーの五十嵐充
この楽曲の作詞・作曲は、元メンバーの五十嵐充が担当しているんですね。現在はギターや作曲を担当している伊藤一朗と、ボーカル&作詞を担当している持田香織の2人組ですが、当時はキーボードと作詞・作曲を担当していた五十嵐充の3人組で活動していました。
Every Little Thingの初期というか脱退するまではほとんどの楽曲を作っていたんですよ。さらに、Every Little Thingのリーダーやサウンドプロデューサー、編曲とホントにいろんな顔を持っていました。
プロデュース活動や作曲家・編曲家の分野に専念するため、2003年にリリースした3rdアルバム「eternity」の発表後にEvery Little Thingを脱退し、最近はあまり公の場に出てくることはありませんが、スタジオミュージシャンとして活動しているようですよ!
フジテレビ系ドラマ「甘い結婚」の主題歌を担当
「Time goes by」は、1998年に放送された木梨憲武と財前直見が主演を務めた「甘い結婚」の主題歌も担当しました。
ドラマは、妻と息子と暮らすどこにでもある普通の家庭だったはずが、妻が日頃のうっ憤を書いた「家庭崩壊」というタイトルの小説がヒットしてしまい、小説同様、弁護士を交えての離婚問題へと発展していくかなりシビアな物語。
「別れ」という意味では、ストーリーにマッチしていますよね。
ほかにも、TOYOTA「HILUX SURF SSR-V」や、エヌ・シー・ソフトハートフルプライスのCMソングにも起用されました。
Every Little Thingにとってシングル初の名曲
シングル初の”バラード”曲
「Time goes by」は、Every Little Thingにとって初めてのバラード曲となる作品です。
それまでは、シンセサイザーなどを使った打ち込みのダンスナンバー「Feel My Heart」や、キャッチーなメロディが印象的な「Dear My Friend」など比較的盛り上がる曲が多かったのですが、大方の予想を裏切る新たなアプローチとして注目された作品ですね。
透き通るような魅力的な声が魅力的ですよね。
そして、この曲はシングル初の”ミリオンセラー曲”でもあります。「Time goes by」が収録されている2ndアルバムの「Time to Destination」は350万枚をこえる大ヒットとなりました。
「Time goes by」の歌詞の魅力に迫る!
好きな人と別れてしまう切ない物語
Wow wow wow
Wow wow wow
出典: https://genius.com/Every-little-thing-time-goes-by-lyrics
きっと きっと誰もが
何か足りないものを
無理に期待しすぎて
人を傷つけている
出典: https://twitter.com/tipon6/status/923719804174843905
曲が始まってすぐの「Wow wow wow」という音は、どこか泣き声を連想させるようなもの悲しさがあります。
曲の世界観に入りやすいですよね。
恋をする時、自分にないものを持っている相手には惹かれますよね。
そんな相手と恋愛が出来た時には、嬉しいという想いと、もっともっと相手にわかってほしいという気持ちが膨らみますよね。
普通なら、期待されているということはうれしいはずですが、それが過度に過ぎてしまうと人を傷つけてしまう。
人間関係の難しさを感じますね。