楽曲について
THE ORAL CIGARETTESの楽曲『Dream In Drive』。
2020年3月25日にデジタルリリース&YouTubeにMVが公開されました。
渾身のアルバム【SUCK MY WORLD】の中でもロックサウンドをメインとした楽曲。
様々な楽曲の表情を感じられるオーラルですが、この楽曲はどこか昔を彷彿とさせます。
フロントマンの山中拓也さんがギターを持っている点も久々。
だからこそファンからも評価が高い1曲とされています。
夢をテーマに描かれた歌詞は、これからのオーラルが持つ意思を感じさせます。
そんな魅力的な歌詞の1つ1つを紐解いていきましょう!
ネガティブながらも諦めない意思
自分の喪失
I’m lost inside
誰も見えやしない
I'm falling down
逃れられやしない
出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也
やや安直ですが、直訳すれば「自分自身を無くした」と解釈できる1行目の歌詞。
そして同じく3行目の歌詞は「堕ちるところまで堕ちていく」といったところでしょうか。
序盤から闇を感じさせられるフレーズとなっています。
自分が何者なのか分からなくなり、迫りくる運命に立ち往生している様子が読み取れます。
このような絶望的な感情に陥ったことのある人は少なくないはず。
実際にオーラルもバンドとしての価値や意義を見つめ直す期間があったのでしょう。
どこか不気味なサウンドと共に開始早々不穏な空気に包まれています。
空っぽからの脱却
They take my brain
この手の感触を
Isn't time too late?
満たせない感覚を切り裂いて
出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也
こちらも先程と同様に、英歌詞の和訳からみていきます。
歌詞1行目は「彼らが私の脳を盗っていく」と解釈出来ます。
ここから読み取れるのは、自分が自分では無くなっていく様子。
思考や行動までもが「誰かと同じ」になってしまい、自分自身を生きているとは言い難いのです。
そして歌詞3行目は「時間は遅すぎませんか?」と問いかけているフレーズ。
伽藍洞になってしまった心だけが残ってしまっている状況なのです。
ですが、ただ憂いているだけではありません。
そんな深海の中のような暗い感情を振り払おうとする意思を感じられながら、楽曲はサビへと向かいます。
自分たちのバンドの在り方
唇=オーラル
唇が巻き起こすその夢へ
終わりのない
赤い線で君と繋いでいく
I want you to tell me
出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也
歌詞1行目に述べられている「唇」という言葉に注目です。
これはまさに「オーラル」を意味しており、自分たちのバンドを指していると解釈出来ます。
これからTHE ORAL CIGARETTESというロックバンドが更に大きくなるという覚悟。
もう1つ忘れてはおけないのが、歌詞3行目にある「赤」です。
赤は「前に進む」や「現状を打開する」というプラスのパワーという意味を持っています。
そうして夢に向かう最中で、私たち聴き手に音を届けていきたいといっているのでしょう。
いつまでも夢を描く
世界がそっと無くなるその前に
抱きしめ大切な Dream In Drive
出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也