Aimer「Sailing」

Aimerの類稀なる歌声

Aimer【Sailing】歌詞の意味解説!困難続きの航海は何を表現している?運命を乗り越える力とはの画像

Aimerエメ)は、2011年より活動している女性シンガー。

彼女を特徴付けているのが、その歌声です。

ハスキーさがありながらも、癒しを感じる独特の声質

どんな曲を歌っても、まさにAimerとしか言いようがないオリジナリティがあります。

今回はそんな彼女の楽曲から、「Sailing」をご紹介しましょう。

「Sailing」

「Sailing」は、16thシングルI beg you/花びらたちのマーチ/Sailing』に収録されました。

また、2枚同時発売された5thアルバムのうちの1枚『Penny Rain』にも収録されている楽曲です。

彼女の歌声が切なく響くバラード

静かな始まりから徐々に熱を帯び、サビでは感情が爆発します。

そのサウンドの高ぶりとシンクロするのが、Aimer自身が手がけた歌詞の世界です。

「Sailing」というタイトルと、その歌詞中で描かれる主人公の運命。

エモーショナルな歌詞のストーリーの最後に描かれる結末とは一体どんなものなのでしょう。

今回はその歌詞に注目して、意味を解釈していこうと思います。

1番

Aメロ(1番)

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かじかんだ手のひらに そっと閉じこめていたのは
昨日までの傷や優しさと覚めた夢

出典: Sailing/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

まず、Aメロのパートからです。

出だしの2行に漂うのは、どこか憂いを帯びた雰囲気。

1行目「かじかんだ〜」は、歌詞の主人公の周りに冷たい空気が漂っているのを感じる表現です。

寒さで赤くなった指先や、白い吐息を想起させます。

2行目「昨日までの〜」という文で表されているのは、主人公の手の中にあったものたち。

一言で言うなら、思い出という言葉で表すことができるものです。

今までの日々を思い出しているのでしょう。

Bメロ(1番)

見つめるために失くしたものほど 心の隙間に光を落とすよ
忘れることも気付かないふりもできないから 臆病になる
それでも人はきっと 探し続ける

出典: Sailing/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

1行目「見つめるために〜」という言葉から感じるのは、喪失感です。

思い出をトリガーにして、心の中に仕舞い込んだものに突然フォーカスが当たる。

その度に、主人公はそれとリンクした昔の感情も思い出します。

昔の失敗や、悲しい出来事によって心にできた傷。

それによって、新しく踏み出す勇気が削がれてしまうこともあります。

しかし、3行目「それでも〜」から伝わるのは悲しいことを経験しても新たに希望を探すこと。

過去のトラウマが頭をよぎっても、人間は希望の方向を向いて進むことをやめません。

このパートではそんな人の性を言い表しているのでしょう。

サビ(1番)

人生は航海である

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雨に濡れ 波に揺れ We would sail away
渋く長い不確かな旅に出る
もう一度触れたいと 願う強さだけを乗せ

出典: Sailing/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

ここから、サビへと入っていきます。

感情が爆発したかのように、ドラムギターの音が鳴り響くサビパート。

タイトルの「Sailing」は和訳すると「航海」という意味です。

1行目「雨に〜」は船が海の上を進んでいく様子が目に浮かびます。

歌詞中の英文「We〜」は、和訳すると「私たちは航海する」という意味です。

この1行目の歌詞から分かること。

それはこの曲の歌詞は、人間の人生を航海に例えているということです。

冷たい雨に打たれ、波で足元がおぼつかない。

それでも主人公は、人生という名の船を進めるのです。

2行目「渋く〜」からは、そんな船旅の厄介さが表されています。

彼女には、どんな不測の出来事が起こるか分からないのです。

いつまで苦悩が続くか分からなくても、辛抱強く進み続けるしかない航海。

そんな中でも、3行目「もう一度〜」という言葉からは希望を信じている様子が感じられます。

苦悩の中でも、その先に希望があることを信じて船を進めるのです。

それさえあれば、船を進めることができる。

主人公はそう信じています。

愛を信じること