実は「世界は君を中心に回っている」とはどこにも書かれてない??

巧みに配置されたシンプルな言葉たちが意味を曲解させているのです

【RADWIMPS/救世主】歌詞の意味を解説!世界は君を中心に回っているってどういうこと?!の画像

この曲自体の説明としては、「絶体絶命」というアルバムの最後に収録されていました。

これだけ記しておきます。

あとはすべて私見に基づく考えであり、どうしても主観的になってしまいました。

それでも言葉の育む意味を深く考えずにそのままの意味で捉えるとこうなると思います。

決して自己中なストーリーでもなく、恋愛の歌でもないということは分かる人も多いでしょう。

隠喩はほとんどというか全く使われていません。

本当に素直な気持ちで読み解くことに私は専念しました。

「世界は君を中心に回っている」と思われがちな曲でした。

しかし人類愛につながる歌だということを最初に述べておきます。

それでは歌詞を見ていきましょう。

「君の中でしか」は「君を中心に」とは違う

「君」と「世界」はどういう関係?

君がいなくなったら
きっと世界も終わる
だって世界は 君の中でしか廻れないから

出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

世界」という言葉の意味をここでは本当の世界という意味で捉えていました。

生物が暮らす大地は地球であり世界とは違います

むしろ生物がいる世の中が世界の意味に近いのです。

では「君」とは誰を指すのでしょうか。

世界が終わるほどの人だから君はきっと凄い人だろうなという想像はできます。

凄い人なのですよ、本当に。

なのに何故「君」と親しげに呼びかけるのでしょうか。

「世界」と「君」

それではこの曲におけるこの二者はどちらの方が大きいのでしょうか。

また大きさだけではなく、どちらの方が力関係が強いのでしょうか。

そこでヒントになる文章が最後のセンテンスです。

君の中」とは色々な意味を想起させます。

しかし、ここでは君の中「でしか」という限定の用法で君の位置を意味たらしめていました。

君のいる中でしか世界は廻れない……このように解釈するとどうでしょうか。

世界は君を中心に回っているという感じとはニュアンスが変わってきますね。

意味も変わり、もっと君が強調されました。

さらに世界は廻れないという否定形を伴った可能の表現になります。つまり不可能だということです。

これで世界は君が自由に出来るようなものでなく君を必要としているという切迫した関係が解りました。

君が楽しいんなら
きっと世界も笑う
だって世界は 君の中にしか映れないから

出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

「君が楽しい……世界も笑う」のは何故でしょう。

歌詞ですと君の中にしか世界は映れないからとあります。

ここで注意したいのは先程は君の中でしか廻れないと、君の中を場所という概念で捉えていました。

今度は君の中にしかと君の中を向きで捉えています。

つまり世界を見ることができるのは君だけだということです。

同時に君のいる中に世界は展開されています。

それにしても世界と君は必要される関係にあり、楽しくなれば笑う関係にもある。

何か理想的な関係ですね。

「君」と「世界」と「僕」

君がいなくなったら
きっと僕も消える
だって僕は 君の中にしか生きれないから

出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

ここで「」があらわれます。

ここで1つのことに気づかれると思うのですが、君が誰なのかまだ説明していませんよね。

君の存在がいなくなったら消えるのです、って人は。

その理由として君のいる中にしか生存できないからです、って人は。

でもあまりにも君と僕の距離が近くないですか。

君とは凄い人のはずです。

世界が必要としている人ですから。

そんな人と僕をこんなに近くに置いてしまっていいんでしょうか。

だから、君と呼びかけているのです。

この君という言葉は関係性の距離感をあらわしています。

次を見てみましょう。

君と出会ったあの朝に
僕は世界に呼ばれ
そっと 君を守るようにと送られたんだよ

出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

君とあの朝が会った瞬間に、あの朝は僕を世界に呼びよせます。

あの朝を仲介して君と僕が結び付けられています

そしてその舞台は世界

世界で僕は君を守らなければならないのです。

僕を救ってくれないか

出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

この訴えかけはもうすでに、僕と君を超えています

僕の叫びであり、君の叫びであり、両者の叫びです。

本能剥き出しの切実な訴え