イントロの叫びが印象的
桜井和寿の声量
”ミスチル”の愛称で知られるMr.Children。
ボーカル・桜井和寿の魂で歌っているような声が圧巻です。
MV「Your Song」では冒頭からボーカルがさく裂しています。
かつて大阪の街頭で腕を競い合っていた”つんく”はMr.Childrenを絶賛しています。
「こいつらはただ者ではない」
と下積み時代に感じたそうです。
ミュージシャンから羨望の眼差しを向けられるMr.Children。
桜井和寿の天を貫くようなボイスは聴く人を爽快な気分にさせてくれます。
あれだけの声量があったら、イタリアのオペラ歌手としても採用されそうです。
MVの撮影場所はどこ?
レトロな建物がヒント
MV「Your Song」の 0:53 辺りで映るレンガ造りの塔。
その塔の上には大きな丸時計が掛かっています。
実は日比谷公園内にある市政会館という建物。
レトロな建物なので新橋周辺や日比谷公園でのシンボルとなっています。
周辺はオフィス街、官庁街なので一帯で働く労働者はすぐに分かるでしょう。
ここから日比谷公園の隣のビルの屋上で撮影されていたことがわかります。
次にMVの冒頭で特徴的なビルの先端から延びる東京タワー(0:20)。
前方に東京タワー(南)の見える場所がロケ現場に間違いありません。
市政会館を目印にすると新橋駅寄りのビルになります。
屋上といっても高さがそれほどないので、NTT日比谷ビルでしょう。
通りでいうと”日比谷通り”ですね。
一流アーティストが都会のビルの屋上で撮影していたと思うとワクワクしてきます。
パノラマのMVが斬新
パノラマによる効果
MV「Your Song」はパノラマ動画で公開されています。
16対9のMVに慣れてしまっている視聴者は新しく感じます。
初めてMVの再生ボタンを押したときに違和感を感じたファンもいるでしょう。
ロケを東京にしたのも二〇二〇年にオリンピックを控えているからかもしれません。
オリンピック開催が決定すると街のインフラが整備され、利用しやすくなります。
特にインバウンド(外国人旅行者)にとって助かります。
試しにオリンピックを開催都市を調べてみて下さい。
どれも名の知れた都市ばかりです。
街の標識は標準化され、列車などの交通網が見やすくなります。
いわゆるユニバーサルマーク(トイレの男女のマークなど)が普及するのです。
新しい時代の変化をパノラマ撮影によってMr.Childrenは表現したかったのでしょう。
通常見えないエリアまで撮影できるのですから。
夏を栄華に例えた歌詞
過去を振り返る
花吹雪が舞うような
きらめく夏の日差しのような時は過ぎ
華やいでた思い出も 少しだけ 落ち着きを取り戻した
出典: Your Song/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
”夏の日差し”という歌詞は季節を表しているように感じます。
そして、”過ぎ”とあるので、夏の次の秋を歌っているのだと…。
しかし、タイトルは「Your Song」。
テーマはヒトです。
季節は比喩に過ぎません。
それが明確なのが”華やいでた思い出”というフレーズ。
誰かと過ごした楽しい日々を夏の盛りに喩えているのです。
やはりホモサピエンスは年を取ります。
それを老化現象と呼びます。
教室の廊下を走るのは児童ぐらいです。
先生は走りません。
そう、老化しているからです。
歌詞は血気盛んな少年時代を終えた青年が過去を懐かしむ様子を描いています。
「ああ、昔はやんちゃしたな」
というようなニュアンスです。
まだ終わりではない
”少しだけ”というフレーズから今後も暴れたいという願望があります。
これからは楽しいことをしないつもりであれば”少しだけ”という言葉はつきません。
単に”落ち着きを取り戻した”でいいのです。
しかし、あえて”少しだけ”と書いていることから余韻を残しています。
まだまだ終われない。
これからもワクワクすることをやっていくのだと。
本当に些細な単語ですが、たった一言で未来への展望を感じます。