最初の1行は比喩的表現でしょう。

主人公は気持ちを高ぶらせながらステージへのぼります。

ステージ上のセット、彼の登場を楽しみに待つ観客たちが遊園地のようです。

2行目以降からパフォーマンスがスタート。

まずは観客を煽りますが、「俺についてこい」といった感じですね。

その様子は俺様的で情熱的。

そう、ショーは退屈な日常にサヨナラする場所です。

まさにライブのイメージそのままの歌詞です。当然、ライブをイメージしているのでしょう。

スタートダッシュ

出だしが肝心

Hacking さぁ乗り込んでくダンジョン
ゴージャスなSplendor とめどないRun beat
<What’s going on?>

出典: Count on me/作詞:Funk Uchino 作曲:Erik Lidbom・Saori Tsuchiya

英語部分を訳してみます。敢えてカタカナ英語にしている部分もあります。

ハッキング さぁ乗り込んでくダンジョン
ゴージャスな煌めき とめどないラン ビート
<調子はどうだい?>

出典: Count on me/作詞:Funk Uchino 作曲:Erik Lidbom・Saori Tsuchiya

まずはMCで煽って盛り上げてさあ1曲目、今日の観客のノリはどうかなというところでしょうか。

その日の観客の気持ちは入り口だけで中は見えない迷宮のようなもの。

ライブ照明や音響という魔法も駆使してその迷宮を攻略していくということなのかも知れません。

登場の勢いそのまま突っ走っているように見えても、冷静に観客を見ているということでしょう。

緩急

Black out 息止まるほどCrazy
冷めたAmbition エンジン掛けて Let’s go
真の欲求 満たすのさ Till the morning comes
常識のゲージを越えて
リプレイなんて出来ない 今宵限りのMoments
揺らせ! All by myself

出典: Count on me/作詞:Funk Uchino 作曲:Erik Lidbom・Saori Tsuchiya

こちらも英語部分翻訳してみます。

暗転 息止まるほどクレージー
冷めた野望 エンジン掛けて レッツ・ゴー
真の欲求 満たすのさ 朝が来るまで
常識のゲージを越えて
リプレイなんて出来ない 今宵限りの瞬間
揺らせ! 全身全霊で

出典: Count on me/作詞:Funk Uchino 作曲:Erik Lidbom・Saori Tsuchiya

暗転は舞台用語、照明を完全に落とした状態です。

登場から演奏で観客を一気にライブの世界、非日常に引き込むのが第一段階

ボルテージを一気にあげてそのままマックス近くまで行きます。

そして舞台が暗転、ここでちょっと小休止。気持ちを少しだけクールダウンさせます。

ここまででもう気が狂いそうなほど興奮している観客たち。その余韻に浸る瞬間です。

しかし一方で次に何が起こるのか、なにかのトラブルか、期待と不安がよぎります。

このとき観客の気持ちが落ちすぎないことが大事です。ライブはまだまだこれから。

トークなどを挟んで再度みんなでリスタートです。

そうライブの目標は観客もパフォーマーも全員が一緒に盛り上がること。

それもこれまでの人生で1番というぐらいにです。

だからこそちょっと疲れたかなという人が出てきたところで一度テンションを落とします。

そうして気持ちを切り替えて再び演奏再開。第2段階がスタートします。

LIVE演出にはこうした緩急が大事です。

2時間以上のライブで延々ハイテンションでは後半観客もバテてしまう。

無論、オールナイトでハイテンションでもOKという強者もいます。

それにあわせていては一部だけ盛り上がってもあとはしらけてしまうことも。

そしてのように5万人、10万人規模のライブで観客全員がとなればまさに野望です。

なにしろライブは常に一発勝負、その瞬間瞬間を楽しむもの。

非日常の世界ですから日頃の常識なんてすてて楽しみましょう。

ちなみにのコンサートの演出担当は松本潤というのは有名な話です。

彼もこんなことを考えて演出しているのかも知れません。

ファンタスティックな世界へ

リスタート後

ド派手にJust speed it up シンクロしてゆくPersons
鳴り響くSuper bass さぁ踊ろうよ!
散々な昨日も 早々に忘れFly
翳(かげ)りもなく Show you how we party!
<Drive>煌めく世界へ <Up>きっと連れ出すから
“自由”ってFlavorを 吸い込めばStay hot
天井知らずのシンパシーで Stayin’ awake

出典: Count on me/作詞:Funk Uchino 作曲:Erik Lidbom・Saori Tsuchiya

リスタート後は当然派手に突っ走るイメージです。

一気に曲のボルテージを上げて観客全員を巻き込んでしまうのです。

小休止後ですから観客のノリも最初はバラバラでしょう。それでもかまいません。

大音量で思わず踊りたくなるようなビートの曲を演奏すればやがて会場がまた一体に。

いつのまにか周りの目も日頃の憂さも、1日の疲れも忘れて心から楽しみます。

周りが盛り上がれば自分も盛り上がり、自分が盛り上がれば周りもますます盛り上がります。

パフォーマーに、会場の熱気に引っ張られるままに気持ちはどんどんハイになっていくのです。

これこそライブの醍醐味でしょう。

メロウな気分も