達成感と前述しましたが、目標を完璧に達成できたわけではないようです。
例えば「大会で優勝する」という目標に対して「準優勝だった」とか…。
でもなぜか後悔の念は湧かない。
それは、精一杯努力した実感があるからでしょう。
もし「あそこで妥協してしまった」という思いがあると、たちまち後悔に襲われます。
さらにもう一つ、主人公の心を温かくさせた要素が描かれていますね。
彼らの頑張りに対して、観客や仲間が拍手で敬意を払っているのです。
「泥」からは無我夢中で頑張った事が読み取れます。
この楽曲の主人公は、スポーツを一生懸命頑張っている青年なのかもしれませんね。
地面へぶつかる恐怖を乗り越え、勝つために全力でプレーしたのでしょう。
努力したからこそ手に入れたもの
主人公たちの重ねた努力には意味があります。
彼らが手に入れたかけがえのないものを見ていきましょう。
努力や仲間に目を向ける
空に笑えば 伝う涙が
駆け抜けた日々 照らす光になる
君がいたから 君といたから
どんな苦しみも乗り越えられた
出典: 空に笑えば/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
冒頭でも登場した涙。
これは、目標を達成できなかった悔し涙なのかもしれません。
試合に負けてしまい思わず泣いているのでしょう。
でも、悔しさばかりに目を向けるべきではない。
そんなメッセージが込められたフレーズなのだと思います。
悔し涙を流しながらでも笑おう。
そう投げかける背景にはどんな意図があるのでしょうか?
挑戦するまでの過程には輝かしい努力があります。
そして、努力は心を大きく成長させるはずです。
さらに青春時代の努力は今後の人生にすら影響を与えるでしょう。
「悔しさ」ばかりに目を向けず「努力した自分」にも目を向けよう。
ずっと寄り添ってくれた「かけがえのない仲間」に目を向けよう。
そんなメッセージが込められているのだと思います。
いつか過去になるから
いつか全てを拾い集めて
青春と呼べる日まで ゆこう
出典: 空に笑えば/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
ここでは将来を見据えています。
何年後かに振り返った時に納得できるよう、今を精一杯生きよう。
そう促しているのだと思います。
青春は一度しか経験できません。
もちろん楽しいことばかりではなく、苦しいこともあるはず。
それでもいつか過去になります。
どこへ向かえばいいのか分からず迷うこともあるかもしれません。
そんな時は、将来の自分がどう思うかを一つの判断基準にすると、考え方が広がるでしょう。
主人公にとっての居場所
誰かのために
自分に勝ちたい
初めて思えた
場所だった
出典: 空に笑えば/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
自分自身の弱さや限界と向き合っているようです。
過去の自分だったら「もういいや」と妥協してしまっていたのでしょう。
でも、たくさんの人に支えられている今、皆の期待に応えたいと思うようになりました。
あの人の喜ぶ顔が見たい。
恩返しがしたい。
そんな純粋な思いが読み取れます。
「場所」という言葉は言い換えれば「居場所」です。
精一杯頑張ったチームは自分にとってなくてはならない「居場所」。
主人公の心の拠り所としての役割があるのでしょう。
君が変えてくれた
頑張ることから
逃げていたあの日
誘い出してくれた
君の声
出典: 空に笑えば/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
過去の自分は「努力」を自ら避けていたようです。
そんな自分を変えるきっかけを与えてくれた人物がいます。
それは先ほど登場した君。
「一緒に部活に入ろうよ」と声をかけてくれたのかもしれません。
君との素敵な関係性
痛みをごまかした時も
想いを背負ってくれた時も
ありがとう 君のそばで
僕も強くなれたんだよ
出典: 空に笑えば/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
どんな時も寄り添い続けて来た君への感謝が綴られています。
最後の「僕も」という言葉に注目です。
僕だけでなく君も強くなったと考えられます。
お互いを高め合う関係性が表現されているのではないでしょうか?
仲間意識も読み取れますね。