2001年発売の2ndアルバム「Distance」収録

【Eternally/宇多田ヒカル】強い愛が込められた歌詞を徹底解説!歌詞に出てくる2人の関係性とはの画像

「Eternally」は、2001年に発売された宇多田ヒカル2枚目のアルバム「Distance」に収録されています。

この曲は2008年、テレビドラマ主題歌としてアレンジされ、シングルとして発売されました。

音声は2001年に録音していたものが使用されていますが、大胆なアレンジが加えられています。

ドラマver.はネット配信限定の発売でしたが、その発売と同時にオリジナルが収録されている「Distance」も再度注目を集めました。

「Eternelly」は人を愛する事の喜びをしっとりと歌い上げたラブバラード名曲です。

人を好きになった事のある人全てに捧げる極上のラブソングとなっています。

それではその歌詞を徹底解説していきます。

周りが見えなくなるほどの強い想い

【Eternally/宇多田ヒカル】強い愛が込められた歌詞を徹底解説!歌詞に出てくる2人の関係性とはの画像

恋が魅せる輝き

目の前にいる君が少し輝き
周りが見えない
私達はどこにいるの

出典: Eternally/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

向かい合う2人。

輝いて見える「君」が放つ光は、周りが見えない程眩しく辺りを照らし出します。

君が放つ光とは、「君」の持つ魅力や雰囲気といったものでしょう。

「私」は「君」に深く深く恋をしています。

「君」が眩しく周りが見えない程、どうしようもなく「君」に恋をしました。

そしておそらく「君」も、「私」に恋をしているのでしょう。

同じように「私」の魅力が放つ光に魅了され、周りが見えない程夢中になっています。

今、お互いの目に映っているのは、お互いの姿だけ。

自分たちがどこにいるのかも分からない程に、お互いに惹かれ合っています。

2人は恋に落ちたばかりなのかもしれません。

恋が始まったばかりの胸の高まり、高鳴りが感じられます。

今はまだ側にいて欲しい

ざわめき始めた背景の中に
まだ消えないでね
もうなんにも聞こえない
But I can feel you breathe

出典: Eternally/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

先程まで、自分たちがどこにいるのかもわからない程、2人だけの世界にいました。

でも今はその背景がざわめき始めています。

背景がざわめき始めること、それは現実が戻り始めているという事なのでしょう。

2人だけの恋愛の世界が終わる時が近付いています。

2人は、いつでも気軽に会えて一緒にいることができる関係ではないのかもしれません。

限られた時間の中で愛を育む2人。

現実に戻る時間が近付き、それでも離れがたく「まだ消えないでね」と願う「私」。

お互いに意識を集中したら、再び2人だけの世界。

「もうなんにも聞こえない」、誰にも何にも介入することのできない世界です。

なんにも聞こえないけれど、「君」の吐息だけは聞こえる。

思わず聴いているこちらが、2人の邪魔をしないよう息をひそめてしまいそうなほど濃密で甘い恋の時間です。

儚い期待

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おどろく程気まぐれな 展開に少しだけ
私らしくない期待を oh oh してる

出典: Eternally/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

この部分は様々な捉え方があると思います。

「おどろく程きまぐれな」という事は、「私」にはとても意外な展開という事でしょう。

ここからはあくまで想像ですが、恋人が本当はもう帰らなければいけない時間。

それでも自分との時間を優先してくれて、もう少し長く一緒にいてくれるかもしれない。

こんなにも嬉しく幸福を感じる展開は、恋をする人にとってこれ以上ない喜びです。

だから、普段は会えない時間も我慢している「私」が「私らしくない期待」に胸を躍らせている。

「まだ消えないでね」という「私」の願いが叶ったのかも知れません。

「君」を思う「私」の健気な恋心が胸に迫ります。

限られた時間の中で願う「永遠」

【Eternally/宇多田ヒカル】強い愛が込められた歌詞を徹底解説!歌詞に出てくる2人の関係性とはの画像

ひたすらに願う永遠

I wanna be here eternally
このまま見つめ合っていたい
I can feel you close to me
いつまでも側にはいられない
この瞬間はだけはずっと永遠に

出典: Eternally/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

永遠にここにいたい。ここでこのまま永遠に見つめ合っていたい。

そんな純粋でストレートな恋心がまっすぐに歌い上げられていきます。

「君」を側に感じる幸せな瞬間。それでも「いつまでも側にはいられない」。

この歌詞に2人の関係性のヒントが隠されています。

いつも側にいられず、会える時間は限られている2人。

そして、「私」の切実な少しだけでも長く「君」の側にいたいという心情。

きっと2人が会える時間は限られていて、会えた時も十分に満たされるほど長くは一緒にいられないのでしょう。

だからこそ、貴重なこの瞬間が永遠に続くようにと2人は心から願います。