「ナポレオン・ヒル」という方の著書に「思考は現実化する」という本があります。
また「思考は言葉となり、いつか運命になるので気を付けよ」という意味の格言も。
いわゆる自己啓発の分野では「言葉にすること」はとても重要とされています。
…と、この歌詞はこのような重たい意味ではないと思いますが、真理をついているのかもしれません。
ところで、歌詞のこの部分は、誰かに話しかけるような言葉遣いですね。
可愛いおまじない(1Bメロ)
願掛け消しゴムが
小さくなっていくほど
増える思い出
大人に変わっていく横顔
出典: ゼロセンチメートル/作詞:大原ゆい子 作曲:大原ゆい子
この「願掛け消しゴム」というのは、恋のおまじないの定番のようです。
どのようなおまじないかというと「消しゴムに好きな人の名前を書いて、使い切る」というもの。
使い切るまでに他の誰にも触らせないのだそうです。
インターネットでアンケートをとったところ、男性女性問わず「やったことがある」いう回答がありました。
恋のおまじない、定番は? - 「消しゴムに名前」「ミスドのからし」 | マイナビニュース
叶えたいことがあると、人は何かにすがりたくなるもの。その一つが「おまじない」だろう。そこで今回はマイナビニュース会員のうち独身男女386名に、やったことがある「恋のおまじない」について聞いてみた。
とはいえ「消しゴムを使い切る」のはなかなか難しいことです。
この歌詞の主人公も願掛けの成就を祈りながら、おそらく年単位の時間をかけて消しゴムを使っています。
買ったばかりの頃を思い出しながら、そして消しゴムに書いた人物を思い浮かべながら、使っているのでしょう。
思いの深さ(1サビ、2サビ)
スキマはゼロセンチメートル
何の事だか 当ててね 私の願い
初めてはいつでも
一番覚えているものでしょ
だからね 君が良いんだよ
出典: ゼロセンチメートル/作詞:大原ゆい子 作曲:大原ゆい子
先ほど書いた「誰かに話しかけるような口調」の「誰か」。
それは、主人公の視線の先にいる人物。
消しゴムに書いた名前の人物である「君」なのです。
この「君」は、主人公の願いを知っているのでしょうか?
そもそも、主人公は直接「君」に向かって話しかけているのでしょうか?
もし、女性から面と向かって歌詞のような台詞をいわれたら、ドギマギしてしまうと思いますが…。
わざと相手に聞こえるか聞こえないかのギリギリの声で呟いている姿も想像できます。
そして「初めて」ですが、これはきっと「初恋」を意味しているのでしょう。
先ほども書いたように、主人公は年単位の願掛けをしているわけです。
長期間、気が変わらずに恋心をもち続けるというのは素敵なことですね。
2番の歌詞
メロディーは2番になりますが、歌詞の内容は連続しています。
視線の先にいる「君」(2Aメロ)
知ってる?
私は案外 分かりやすいからね
特別は いくつもないの
出典: ゼロセンチメートル/作詞:大原ゆい子 作曲:大原ゆい子
離感がまだわからない「君」と「私」の関係。
主人公は、もっと自分のことを相手に知ってもらいたいのです。
そして相手が自分をどれだけ知っているか、もっというと「好きな気持ちが伝わっているか」確かめたいのです。
余裕があるように見えて、実は一途な主人公。
「バレてしまったら、そのまま愛を伝えよう」という主人公の考えが、この短いフレーズに込められています。
距離を詰めたい(2Bメロ)
目を見て そらさないで
何を思うかは 答え合わせしよう
チャイムが鳴ってしまうまでに
出典: ゼロセンチメートル/作詞:大原ゆい子 作曲:大原ゆい子