いつも
近すぎて言えなかった、好きだと
時を戻す呪文を胸に今日もGo
出典: Time/作詞:Hikaru Utada 作曲:Hikaru Utada
歌詞の最後のフレーズにあるように、通り過ぎてしまった過去の話をしているようです。
過去、“わたし”と“あなた”は近い存在だったことがわかりますね。
だからこそ、2人が一緒にいることは自然なことだったのです。
伝えたかった大切な気持ちを伝えられなかったという後悔の気持ちが表れています。
「もしも時を戻すことができれば…」
生きていれば、これまで一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
ここで「時間」の大切さや重みに気づかされます。
“あなた”は特別な人で、“わたし”は“あなた”に好意を持っています。
しかし、“あなた”が男性なのか女性なのか、どのような過去があったのかは謎に包まれたままです。
“あなた”との過去
結ばれた2人
キスとその少しだけ先まで
いったこともあったけど
恋愛なんかの枠に収まる二人じゃないのよ
出典: Time/作詞:Hikaru Utada 作曲:Hikaru Utada
“わたし”と“あなた”はキスをし、さらにその先にも進んでいた。
ここで、2人の過去が明らかになります。
だけど今は、恋人同士ではなく、結婚して家族になったわけでもない。
「好き」という言葉を伝えられずにいる“わたし”。
今でも“あなた”を簡単に「恋」と一言で表現できないほどに“あなた”に対して特別な心情を隠せずにいます。
人を好きになる理由は十人十色です。
たとえ二人の間に大きな壁が立ちはだかろうと、簡単にはふりほどくことができない感情。
この感情こそが「いとしい」という気持ちなのではないでしょうか。
支え、支えられる
大好きな人にフラれて泣くあなたを
慰められるonly youである幸せよ
出典: Time/作詞:Hikaru Utada 作曲:Hikaru Utada
“あなた”が失恋してしまって悲しみに打ちひしがれているときに、そばにいて優しく慰めてあげる。
悲しくてつらい恋の終わりは、1人ではとてもつらいもので、誰かにただそばにいてほしいものです。
“わたし”が誰にも言えないことを“あなた”に何でも話しています。
“あなた”も悲しいときや苦しいときに“わたし”に支えてもらっているのでしょう。
お互いがお互いを支え、それは他の誰でもないたった1人の“あなた”と“わたし”。
お互いが支え合うことで幸せを感じています。
伝えきれなかった隠された想い
だけど
抱きしめて言いたかった、好きだと
時を戻す呪文を胸に今日もGo
出典: Time/作詞:Hikaru Utada 作曲:Hikaru Utada
慰めていることだけで、“あなた”にとって“わたし”だけの特別感を感じています。
幸せに感じるけれど、本当はぎゅっと抱きしめながら「好き」と伝えたかったのです。
過ぎてしまった時間を巻き戻せるのなら…
と、ここでも後悔の気持ちや痛む心が表現されています。
側にいられるだけで十分幸せなのに、もっと“あなた”の特別になりたいと思ってしまうほどに欲張りな“わたし”。
人を好きになるほど、その人のすべてを共有したい、ほしいと思ってしまうのは止められないことです。
過ぎ去ってしまった時間を悔いていても何も変わらないのは頭でわかっています。
でも、どうしても忘れることができない心に強く刻まれた出来事。
あらためて「時間」の大切さを再認識するフレーズになっています。
時間軸が現在に合う
溢れる想い
逃したチャンスが私に
与えたものは案外大きい
溢した水はグラスに返らない 返らない
出典: Time/作詞:Hikaru Utada 作曲:Hikaru Utada
“わたし”が“あなた”に伝えられなかった想い。
もしもあのときに「好き」だと伝えていれば、今頃は何か変わっていたのかもしれないという意味が込められています。
想いは募るばかりで、グラスから水があふれるように気持ちがどんどん大きくなっていく様子がわかります。