歌声がずば抜けてイイ宇多田ヒカル!
宇多田ヒカルの歌声を聴いていると、心が動かされます。
一瞬で音楽に入り込むことができるのです。
人々を魅了する宇多田ヒカルの歌声。
キーは高いのにどうしてこんなにも低く聞こえるのでしょうか?
歌ってみると歌えないほどに高い音程なのに、まるでキーが低いように感じるのです。
それは彼女の声には深みがあるからかもしれません。
アイドルのように華奢な声ではなく、女性らしいのにとても深みのある歌声。
豊かな感受性を感じるこの歌声のおかげで、彼女の作る音楽の中にすっと入っていけるような気がします。
今回紹介するのは歌声が抜群にいい宇多田ヒカルの「嵐の女神」。
はじめて聴いたときに受けた衝撃を忘れることはできません。
今回は、宇多田ヒカルの「嵐の女神」について独自の目線で解説していきます!
「嵐の女神」収録アルバムは?
宇多田は2010年8月9日付けの自身のブログで、活動休止と共にヒット曲を収録したベスト・アルバムの発売を発表した。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Utada_Hikaru_SINGLE_COLLECTION_VOL.2
宇多田ヒカルが「人間活動」と称して活動を休止したのが2010年。
それと同時に発売されたアルバムだったんですね。
自身初の2枚組のアルバムとなり、Disc 2には5曲の未発表曲が収録された。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Utada_Hikaru_SINGLE_COLLECTION_VOL.2
ベルトアルバムでも、聴く方としては新しい曲が入っているのはうれしいもの。
その意図を知ってか、こちらのアルバムは未発表曲が5曲!
ファンが思い切り満足できるアルバムとなっています。
さて、「嵐の女神」は宇多田ヒカルのお母さんへの気持ちを歌ったものだと言われています。
その後宇多田ヒカルのお母さんが惜しくも自殺により死亡してしまったのが2013年のことでした。
3年後にお母さんが亡くなってしまうことになるとは、彼女自身も想像がつかなかったことでしょう。
つまり、この曲がリリースされたのはお母さんが亡くなる3年前。
歌詞にはどんな心情が隠されているのでしょうか?
歌詞に綴られている想いって?
精神的に不安定な母親と過ごす日々。
以前の宇多田ヒカルは、母親としっかりと向き合うことができなかったそうです。
しかし「人間活動」をしている間に、自分と向き合うために母親と向き合う必要性を感じたそう。
そこで、人生ではじめて母親としっかりと向き合おうと思ったときに書いたのがこの曲だと言われています。
それではさっそく、歌詞の意味を紐解いてみたいと思います!
母親と向き合った歌詞の意味を解釈
タイトル「嵐の女神」って誰?
歌詞の解釈に入る前に、少しだけタイトルについて触れさせてください。
タイトルは「嵐の女神」。
「嵐の女神」とはもちろん、宇多田ヒカルの母親“藤圭子”のことです。
実の母親を「嵐の女神」と呼ぶのはおかしいかもしれません。
しかしこの言葉が絶妙に彼女の母親について表現しているのです。
「藤圭子」は周囲の人から嵐のような人だったと言われています。
宇多田ヒカルも幼少期から奔放な彼女に付き合わされていたそう。
とにかく同じ場所にいることがなく、「明日アメリカに行くよ」などと突然言うこともあったそうです。
そんな彼女に付き合わされていた宇多田ヒカルはさぞ大変だったことでしょう。
それでもやはり彼女は宇多田ヒカルの母親。
宇多田ヒカルはそんな母親のことを可愛らしい人と言っていました。
嵐を起こすけれど、それでもキュートな存在。
宇多田ヒカルから見た彼女は、まさに「嵐の女神」だったのでしょう。
それでは歌詞には何が綴られているのか見ていきましょう。
降参宣言
嵐の女神 あなたには敵わない
出典: 嵐の女神/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル
いきなりの降参宣言です。
たった1行なのに、母親に対する様々な想いが伝わってきます。
20数年生きてきて、宇多田ヒカルは母親についていろいろと考えてきたのでしょう。
母親にどうにか嵐を起こさずに生きてほしいと思っているのに。
トラブルメーカーのように嵐を巻き起こす母親。
もう諦めに似た感情でしょうか。
彼女はそれでも女神のようで自分にはどうしようもない存在だと感じているのかもしれません。