RADWIMPSの野田洋次郎の言葉
RADWIMPSのボーカル・野田洋次郎の歌には深い言葉の意味があります。 バンドの変幻自在な演奏に負けぬ力強い言葉が彼らの魅力です。歌詞の深さには驚かされ、音楽に耳を打たれながら「億万笑者」の歌詞について考えました。
「億万笑者」が収録されたアルバム『絶体絶命』
RADWIMPSのメジャー4枚目のアルバムに「億万笑者」は収録されています。 アルバム『絶体絶命』は「君と羊と青」が収録されたアルバム。「糸色(いとしき)体(からだ)糸色(いとしき)命(いのち)」という意味が込められていると言います。 このアルバムからタイトルが意味深な「億万笑者」を今回は紹介します。
「億万笑者」というタイトルの読み方
タイトルは億万長者(おくまんちょうじゃ)のもじりで億万笑者(おくまんしょうじゃ)と歌っていると筆者は確認しました。 でも読み方がわかっても、その言葉の意味はわかりません。ここでは歌詞の意味を考えながら、タイトルについて考えたいと思います。
「億万笑者」の歌詞を紐解く
明日に希望を持った者だけに 絶望があるんだ
何かを信じた者だけに 裏切りはあるんだ
出典: http://lyrics.wikia.com/wiki/Radwimps:億万笑者
希望を持つから絶望がある。 信じたから裏切りがある。 こういう対義的な意味によって深いことが語られていると感じられます。 意味を取り間違えると、希望を持ってはいけない。 信じてはいけない。そういうふうに捉えてしまう可能性もあります。
勇者だけに与えられた 名誉の負傷とでも言うのか
それにしてはずいぶんと 割に合わないな
出典: http://lyrics.wikia.com/wiki/Radwimps:億万笑者
次の段で、希望を持ち、そして絶望した経験からの言葉が歌詞の中にあると思います。 この名誉の負傷は、希望や信じることによって生まれた傷つきと捉えることができるかもしれません。
手にしたいものがない者に 眠れぬ夜はないんだ
守りたいものがない者に この怖れなどないんだ
出典: http://lyrics.wikia.com/wiki/Radwimps:億万笑者
手にしたいものがあるからこそ、手にできるかどうかわからない不安、眠れぬ夜があります。 守りたいものがあるから、もし守れなかったらという怖れを抱きます。 この部分では何かを強く思う反面、それは同時に反対の気持ちを持つことになることが語られています。
対義的な考え方について
この歌は対義的な手法を用いて歌詞が作られていると思います。 対義語とは語句の意味や程度が反対のものとなっているものです。 何かを考える時、対義語で考えることはとても有効な考え方です。
「絶望なんかまだしてんの?
何をそんな期待してるの?」
ご忠告どうもありがとう でも譲る気はないんだ
出典: http://lyrics.wikia.com/wiki/Radwimps:億万笑者
もし絶望していたとしたら、それは希望があるからだというこの曲。 他人はそういう夢を冷めた目でみているかもしれません。 しかしそういう他者の声に対して、でも自分自身を譲る気はないと宣言しているのだろうと思います。 自分が手にしたいもの。それは様々ありますが、たとえ誰が何を言っても、 守らなければならないものです。
僕はね 知ってるんだ これらすべて
喜びの対価だと 万歳のおたまじゃくしだと
出典: http://lyrics.wikia.com/wiki/Radwimps:億万笑者