いつになってもかわらないよ
みんなおとなになる
おれはかわれないよ
せいれつとかまもれないルール
じゅぎょうはサボって
じゅんばんぬかしでとびきゅう
なじめなかったよクラス
いまはとなりにBLOOM
出典: CHILDAYS/作詞:JiROMAN,RURU,ove 作曲:NoKi
歌詞が全てひらがなであることにお気づきでしょうか。
小学校低学年まではひらがなだらけになりやすくまだまだ子どもらしい部分があります。
その年齢の頃をとっくに過ぎてしまったけど、まだ子どもっぽさが全開なのでしょう。
周りと比べていて、周囲がどんどん立ち振る舞いも大人になるのに自分はなれないという劣等感を抱えています。
しかしその様子を嫌がっているように感じられません。
きっとそれはポップな曲調や、数々の子どもらしいエピソードがくすりと笑わせてくれるからなのです。
お手本通りじゃなくてもいい
しょうねんのころから
まけずぎらいでなまいき
できなかったしゅくだい
ずっとしてたラクガキ
あのひ、あこがれてた
あのアニメのヒーロー
いまもかわらず
あけたまんまのオモチャばこ
出典: CHILDAYS/作詞:JiROMAN,RURU,ove 作曲:NoKi
冒頭とは場面が変わり、ここでは1人の主人公に沿ってストーリーが進みます。
歌詞によるとおそらく今も同じような性格で同じような行動をしているのでしょう。
きっと会社などでは怒られる日々を送っているはずです。
ライバルには負けたくないけど「出来ない」ことに対しては気にしていない様子です。
なぜなら自分のやりたい気持ちに素直でいたいから。
再び「オモチャ」が最後のフレーズに出てきます。
これが何を意味しているのか、続きを見ていきましょう。
自分のNo.1
子どもの頃の夢を「今」
むかしとってもないのに
はんにんあつかいされたカードゲーム
そんなおれもいまじゃ
HoodのKidsもKnow my name
ゆめはおおきく
くちだけじゃおわんないぞ
かえなかったレゴのおしろも
ほんとにかえそう
出典: CHILDAYS/作詞:JiROMAN,RURU,ove 作曲:NoKi
4行目は有名になったことを表しています。
小さな頃は当然自分のお金はないので、おもちゃを1度でも友達に見せると噂を聞きつけて大勢寄ってくるもの。
1つのおもちゃで何回も遊びつくしたことでしょう。
有名になったということは今はお金があるということです。
小さな頃出来なかったことを今思いっきり楽しむ。
きっと子ども時代からビッグになりたかったのでしょう。
多くの人が大人に近づくにつれて目の当たりにするのは社会の現実や厳しさ。
そうして夢を諦めたり別の堅実な道に進んだりしていきます。
本音を隠すことや時には周囲の目を気にしてお世辞を使うこともあるかもしれません。
しかし主人公はやりたいことに対して一直線。
たとえ叶えることが難しい場合であっても、夢に向かっていく姿勢はまさに天真爛漫な子どもそのものなのです。
昔買えなかったからといって、1つのおもちゃを好きであり続け大人になってから買うのはなかなか難しいもの。
しかし、ポケモンやディズニーといった大人気アニメやゲームを今も好きである人は多いはず。
大人買いしているのは案外自分にも当てはまっているかもしれません。
そう考えるとくすっと笑いたくなります。
憧れの存在はいつもある
いつかはだれかのスーパーヒーロー
べつにだれにわらわれたっていいよ
なにもかわらないあのときから
ありのままのじぶんがNo.1
出典: CHILDAYS/作詞:JiROMAN,RURU,ove 作曲:NoKi
ヒーローまたはヒロインは小さな頃に1度は憧れる存在でしょう。
強くて困難に立ち向かう姿がかっこよく、唯一無二の存在。
「この人になら絶対ついていきます!」と崇めたくなるようなキャラクターです。
似たような存在のものに「サンタクロース」や「神様」が挙げられるかもしれません。
真似したくなるという点では、相違があるでしょう。
しかしいずれも純粋な心を持った子ども時代には本当にいると信じているものです。
それがいつの日かもしかしたら実際にはいないのかもしれないと気づいて、自然と憧れがなくなっていくことも。
何だかむなしいと同時に悲しくなります。
主人公も空を飛ぶ正義のヒーローはおとぎ話だと大人になった現在では知っているはずです。
彼の中でヒーローの定義は決して強さやかっこよさではなく、自分の中で良いと感じた者なのでしょう。
分別は身に付きつつも純粋さはずっと心にあり続けるのです。
回り道が夢そのものでいい
りっぱなおとなってどんなんだろう
きたいどおりのみらいは つまらないかも
ずっともってるバカなゆめ
このさきもきっとおれはわがままで
ねるまもおしみ いまもまだplay
わすれないmemory かなでるmelody
出典: CHILDAYS/作詞:JiROMAN,RURU,ove 作曲:NoKi
ここでずっと抱いているもやもやした気持ちが口に出されます。
子ども時代は1年が長かったのに、歳を重ねるごとに短くなっていくように感じられることはないでしょうか。
小さな頃は毎日「発見」があります。
しかしだんだん新しい経験はなくなっていき、時間が早く過ぎるように感じるのだそうです。
同じように想像の通りに実現するのは人生にレールを敷かれているような状況でつまらないもの。
少し回り道をして探検する方がもっと刺激的で、きっと時間が大切に流れていくはず。
最後の行ではラップらしく韻を踏んでいるのが耳に心地よく響きます。