孤高の画家に捧げた歌
愛されるドラマの主題歌
ダ・カーポの「野に咲く花のように」というタイトルを耳にしたら思い浮かぶもの。
それはテレビドラマですね。
『裸の大将放浪記』(はだかのたいしょうほうろうき)は、画家の山下清をモデルに描いた人情テレビドラマ。主題歌:『野に咲く花のように』
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/裸の大将放浪記
思いのままに
「日本のゴッホ」、「裸の大将」と呼ばれた。驚異的な映像記憶力の持ち主で、「花火」「桜島」など行く先々の風景を、多くの貼絵に残している。花火大会開催を聞きつけると全国に足を運び、その時の感動した情景をそのまま作品に仕上げている。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/山下清
ドラマで使われたのですが、楽曲タイトルは作風も表現しているようですね。
目と心に焼き付けた風景を思うままに再現した山下清さん。
自然体で歩く姿はさすらうのではなく、自分なりの目的がそこにはあったはず。
歩く道には花も咲いていたでしょう。
この後は「野に咲く花のように」、歌詞の解説を始めます。
優しさはタイトルから
逆らわない姿が
野に咲く花のように 風に吹かれて
出典: 野に咲く花のように/作詞:杉山政美 作曲:小林亜星
歌詞はタイトルの言葉で始まります。この歌で1番伝えたいフレーズが優しく聴こえてきますね。
ハウス栽培などと違って空の下で咲く花。
花の種類を挙げるなら、たんぽぽやはこべ・いぬふぐりなどが思い浮かぶでしょう。
誰かが種を蒔くこともなく人知れず咲く花ばかりです。その花が風に揺れている。
それほど強くないのなら花も風を心地よく感じることができるでしょう。
でも時には、耐えなければいけないような強さの風が吹くときもあります。
それでも花はそこに咲き続けるのです。
そこに咲いているのがどんなに辛くても動かずに風に揺れる花。
その花を見ることで動かされる心。
花が知るはずのない心を次の歌詞でこんな風に表します。
人の心の中に
野に咲く花のように 人を爽やかにして
出典: 野に咲く花のように/作詞:杉山政美 作曲:小林亜星
その花は目にした人の心を清々しいものにするのです。
風に吹かれるまま咲いている花。その花を意識してわざわざ見ることは無いのでしょう。
開花の予報も満開の情報も無い花です。
だから咲いている花に偶然気が付くこともあるかもしれません。
誰かに気づいてもらうために咲いているのでは無い花。
野原に咲く小さな花は背の高い草に埋もれてしまうこともあるでしょう。
派手さもなく、ここにいるよとアピールすることもない花。
名前の無い花はないといわれますが、本来の名前で呼ばれることも少ない花です。
それでも咲き続ける心を知るために、作詞家の杉山政美さんは花に寄り添います。