ゆず「からっぽ」
1998年リリース
「からっぽ」は1998年11月11日にリリースされたゆずの3枚目のシングルです。
作詞・作曲はサブリーダーである岩沢厚治が務めました。
歌詞の内容は一度告白を断ってしまった女性を、その後、好きになってしまうという自身の経験が綴られています。
また、ゆずの作品の中で縦向きのデザインがされたのはこのシングルのみになっています。
オリコンチャートでは最高4位を記録し、初期のゆずを支える大切な1曲になりました。
アルバム「ゆずえん」に収録
「録歌選」とは
「録歌選」とはゆずのプロモーションビデオを集めた映像作品集です。
基本的に「2-NI-」まではリリースされた時期に発表された楽曲に合わせた色が「録歌選」の後に付けられています。
しかし、「2-NI-」以降はアルバム名がそのまま付けられました。
「録歌選 金」に収録
そして、「からっぽ」は「録歌選」シリーズの1作目「録歌選 金」の6曲目に収録されました。
ゆずにとって初めてのプロモーションビデオ集で、2000年2月16日に「録歌選 銀」と共に同時リリースされました。
また「録歌選 金」「録歌選 銀」はVHSのみでの発売でしたが、2001年12月26日にはDVD化がなされ、「録歌選 金銀」として両作品を合わせたものが発売されました。
プロモーションビデオ
公式の動画がYouTubeにはあがっていませんでしたが、プロモーションビデオには横浜市にある公園が撮影場所に選ばれ、一本の木が印象的に映し出されています。
この木は今でも現存していて、ファンにとっては人気の聖地巡礼スポットになっています。
それでは「からっぽ」の歌詞を紐解いてみましょう。
「からっぽ」の歌詞を紐解く
何気ない様な顔して いつもと同じ様に笑ってた
今日の空みたいに 青く澄んだ君の目が何か語りかけた
出典: からっぽ/作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治
前述しましたが、この楽曲は一度告白を断ってしまった女性を、その後、好きになってしまうという岩沢厚治自身の経験が綴られた楽曲です。
ということは、何気ないような顔をして笑っているのは、その好きになってしまった女性だと考えられます。
その彼女はすでに断られたことは吹っ切っていて、「断ったくせに今更好きになるなんて」という無言の主張を目で送っています。
言葉はいつも奥の方から 後に虚しさ連れて教えてくれた
けれど こんなにもからっぽになったのに僕は歩きだした
出典: からっぽ/作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治
ここで出てくる「言葉」というのは「好き」という言葉であり、気持ちだと考えられます。
岩沢にとって「好き」という気持ちはそんなに簡単に気付くことができる気持ちではないのでしょう。心の奥底からじわじわと溢れ出る感情なのかもしれません。
しかし、恋愛はタイミングが肝心です。それでは時期を逃してしまいます。
歌詞の中では時期をすっかり逃してしまっていて、取り返しが付かず虚しい心持ちを「からっぽ」と表現しています。
しかし、残酷なもので日常は何も変わらず過ぎていきます。どんなに虚しくても日々を生きていかなければならないのです。