The Winking Owl【NEW】歌詞解説！変化の無い日々は布団みたい！？痛みが僕を強くする！

新しいことへの挑戦。

それはとても勇気が必要です。

できることなら今のまま、この生活が続けばいいと考えてしまうのは人間の性でしょうか。

もちろん中には新しいことへの挑戦が生きがいだという人。

今まさに挑戦しようと考えている人もいるでしょう。

その胸の内は希望に満ちていながらも、少なからず不安も渦巻いているのではないでしょうか。

それでもその不安に打ち勝ち、何もせずに悶々としているよりは遥かに有意義です。

何もしなければ、現状が変わることもない。

もしかしたら結果よりも、行動を起こそうとすることに価値があるのかもしれません。

今回解説していくのはThe Winking Owlの楽曲、「NEW」。

現状に危機感を持ち、新たな自分を探そうと踏み出していく主人公の姿が描かれています。

「NEW」はThe Winking Owlの2ndアルバム『Thanksラブレター』(2019)に収録されています。

Luiza(Vo)の力強い歌声と耳馴染みのいいポップなメロディが爽快に絡み合うナンバー。

楽器隊の演奏力の高さも際立っています。

彼女たちが所属するレーベル、Warner Music JapanのYouTubeチャンネルでは「NEW」のMVも公開中です。

歌詞の世界観に合わせて展開していくストーリー。

シンプルながら、この楽曲がもつパワーを引き出すことに徹した見応えのあるMVです。

「NEW」は日本語詞と英語詞が同居しています。

Aメロ→Bメロは日本語、サビに入ると英語詞に。

まずはAメロの日本語詞から。

主人公である“僕”は、今の自分に対して不満を抱いているようです。

それは挫折や失恋といったネガティブな要素が引き出したものではありません。

不満というよりは危機感に近いでしょうか。

最初から何もかも上手くこなせるという人は、そう多くはないでしょう。

努力を重ね、徐々にできるようになっていくものです。

しかしそうして積み上げたものも、時が経てば色褪せ、少しずつ剥がれ落ちてしまいます。

主人公は自分が今そうなりかけていることに気づき、危機感を抱いたようです。

みなさん、筋力トレーニングはやっていますか？

ひと昔前までは男性が筋肉隆々になるために行うものというイメージが強くありました。

最近ではダイエットや健康維持のためなど、老若男女問わず幅広い人が生活に取り入れています。

その筋力トレーニング、同じことを延々と繰り返していても筋肉の成長は見込めません。

一定のラインまではその鍛え方でも成長していきますが、次第に現状維持で止まってしまいます。

同じ種目でも、重量や回数を変えるなど、新たな刺激を与えることが必要不可欠なのです。

これは筋肉だけでなく、人の精神面や技術面にも当てはまるのではないでしょうか。

できないことを克服するために、困難に立ち向かっていく努力はとても尊いものです。

しかしいざできるようになったとき、現状に満足してしまってはそれ以上の成長は望めないでしょう。

たとえ同じ作業であっても、時間の短縮化や精度の向上など、工夫と鍛錬が必要です。

主人公も新しい自分の可能性を切り開こうと、一歩を踏み出そうとしています。

それは切れかかったインクを充填する、大きな一歩となるでしょう。