ちなみに映像の中で浮かび上がっていた歌詞は、全てボーカル大森の直筆で書かれたもの。
自分の腕を動かして書いたその字には、打ち込んだ文字にはない温もりが感じられます。
ちゃんと自分の字で綴ろうという、誠意の表れといったところでしょうか。
彼らの作品への向き合い方を見ていると、それは単なる演出以上の意味が込められているように伝わってきます。
約1分弱のショートバージョンとは言え、とことんこだわった内容が繰り広げられていましたね。
初回限定盤にはこのリリックビデオの全貌が収められたDVDも!
勝っても負けてもかけがえのない日
ああ なんて素敵な日だ
幸せと思える今日も
夢敗れ挫ける今日も
出典: 僕のこと/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
例えば勝利して、喜びに打ち震えることが出来ればそれはすごく幸せな瞬間でしょう。
だけど例え負けてしまって涙を流したとしても、泣けるということは自分がそれだけのことをやって来たということ。
それを実感出来るというのは、なんて素敵なことなのでしょうか。
結果がどうであれその瞬間に感じるものがあるのなら、その人にとってはかけがえのない日だということですね。
狭い世界のように見えても自分たちにはそれが全て
ああ諦めず 踠いている
狭い広い世界で 奇跡を唄う
出典: 僕のこと/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
世界を見渡せば今自分たちが懸命にあがいているフィールドというのは、ほんの一部。
そして自分の長い人生を考えても、今懸命に打ち込んでいる時間というのはほんの一部でしかありません。
でも自分たちに今見えているのはそのフィールドだけ。
そして今感じられるのも、今という時間だけです。
狭い世界のようでいて、自分たちにとってはそれが全て。
今その中で諦めずに頑張れているということは、まさに奇跡。
誰もが感じられるわけではないそのときをしっかりと感じてほしい…そんな想いが込められているように映りますね。
いずれは風化してしまう…でも消えるわけではない
僕らは 知っている
空への飛び方も
大人になるにつれ忘れる
限りある永遠も 治りきらない傷も
全て僕のこと 今日という僕のこと
出典: 僕のこと/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
「空への飛び方を忘れる」という表現は言い得て妙ですね。
そう、今一心不乱に取り組んでいるその輝きにも終わりがあるということ。
そして終わってしまうことをみんなわかっているから、今を懸命に頑張れるのです。
同じように試合に負けた悔しさだってずっと尾を引くようなものではありません。
いずれはどちらも風化してしまいます。
だけど、「全て僕のこと」と言っているように自分がそうであったという事実はいつまでも変わらないのです。
忘れているように思えたって、経験したことというのはその身に刻み込まれているもの。
そのときが儚いものだからこそ大事にするべきだということ、そして儚いとは言っても消えてしまうものではないこと。
つまり必ずそのことが活きてくるときがやってくるということが歌われているのではないでしょうか。
大人になってからだって感じることが出来る!
今回はMrs. GREEN APPLEの「僕のこと」をリリックビデオを中心に紹介、解釈させていただきました!
結果ではなく、今一生懸命にそのことに向き合えていることが自分の人生にとって大きな意義となると歌われていたその内容。
これは確かに高校生に向けて歌われたものに違いはありません。
しかし一生懸命に物事に向き合うことというのは、いくつになったって出来ることではないでしょうか。
大人になるにつれ忘れてしまうというのはその時間には限りがあるということの例えであったように、大人になってからの時間にだって限りがあって、だからこそかけがえがないのです。
どんな人だって心がけ一つで今を青春のような時間にすることは出来るということ。
そう思うとこの曲もまた、より身近に感じることが出来るようになって来ませんか?
こんなアーティストもオススメ!
最後にミセスが好きだという方にオススメのアーティストを紹介しておきます。
北海道が生んだポップでとびきりカラフルな4人組、The Floorというバンドはいかがでしょうか。
サウンドから音楽に対する探求心をひしひしと感じさせるところは、ミセスに通じる部分がありますよ!
いくつか記事を載せておきますので、是非以下も目を通してみてください。