時間を忘れる
そんなことで悩んでる間に 夜はどんどん遅くなってて
出典: 横顔しか知らない/作詞:佐藤良成 作曲:佐藤良成
やはりこうなってしまいました。
これはシャイな人に限らず、恋愛あるあるではないでしょうか。
どうするか迷っている間のもどかしい時間。
その時間さえなんとなく楽しくもあり愛おしくもある...
そのような時間は過ぎ去るのが早いものです。
時間は刻一刻と過ぎていくのはわかっているけど電話できない。
もう一度かけてみて出たらどうしよう...
そんなことをしきり考えているので「夜は〜」とあるように時間だけが過ぎていきます。
やっぱり...
気がついたらもうこんな時間 とうとう電話できなかった
出典: 横顔しか知らない/作詞:佐藤良成 作曲:佐藤良成
やってしまいました。
「とうとう〜」とあるので結局「君」と話すことができませんでした。
「ぼく」はこの「モジモジ電話」をいつもやっているのではないでしょうか。
きっと相手が電話に出ていたらとっくにやめているはずです。
筆者は毎日とは言わず、週1回程度のペースでやっているのではと思います。
そして「ぼく」は確実に電話に出れるタイミングをあえて外して電話をかけているのでしょう。
これもまた「シャイな人あるある」です。
シャイならではの行動力
やってきたけど
今日もぼくは用もないのに 我慢できずに家を訪ねた
ベルを押そうとしたところで 今さら怖くなってきた
出典: 横顔しか知らない/作詞:佐藤良成 作曲:佐藤良成
今度は「モジモジ電話」ではなく「モジモジ訪問」です。
シャイな人は時折爆発的に行動力を発揮しますね!
さらに「今日も〜」のフレーズ。
やはり電話だけでなく訪問も時々行なっているようです。
こうして家までやってくることができましたが、爆発的行動力はここまで。
「ベルを〜」とあるようにここで燃え尽きてしまいました。
電話の時同様に、もう一度勇気を出すのは至難の技です。
こうなってしまっては「君」の家の前で立ち往生することになります。
不安しかない
いやな顔をされるだろうか 扉を開けてくれるだろうか
もしかしたら嫌われるかも それともすでにいやなのかも
出典: 横顔しか知らない/作詞:佐藤良成 作曲:佐藤良成
ここでまた、モジモジタイムです。
突然訪問したのにも関わらず、「君」の気を伺います。
なんとなくマイナス思考なのは、シャイな人ならではの思考回路だからではないでしょうか。
押したいけど、押し過ぎたら嫌われるのでは...
シャイな人は、気になる人を前にこのようなことを考えているのです。
そして「それとも〜」のフレーズ。
なんとなく逃げたくて極端なことを考えているのでしょうか。
本当にはそう思っていないはずです。
こう考えることでいつ何があっても傷つかなくて済む...
不測の事態に備えた保険のようなものです。
またモジモジと...
今日のところはあきらめようか
だめでもともと いってみようか
出典: 横顔しか知らない/作詞:佐藤良成 作曲:佐藤良成
保険をかけながら「君」の家の前をうろうろします。
「ぼく」の心情を知っていれば微笑ましい光景ですね。
しかし周りから見るとただの怪しい人です。
それを踏まえた上で想像してみると...
何故か温かい雰囲気があります。
歌詞が語り口調だからかなのか、メロディーなのか。
この曲の半分は「ぼく」のモジモジタイムです。
聴き手はここまでの「ぼく」を知っているから見守ってしまいたくなるのでしょうか。
それもまた彼らの手法なのかもしれません。